あなたが間取り診断を受けるべき7つの理由

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現在、私は、年間100人の方の間取り診断を行っています。

大手ハウスメーカーから工務店、設計事務所の図面を見ていて思うのは、 ほぼ全ての間取りには必ず「問題点」と「改善案」がある、ということ。
パッと見、ツッコミどころのないようなパーフェクトに見える間取りでも、施主から話を聞き、家族みなさんの暮らし方と適合するかを確認すると、若干の(あるいは大きな)ズレが見つかります。

『間取り』と『家族が理想とする暮らし』が一致していないんですね。全ての理想をかなえる、というのは難しいのですが、問題はその不一致を住む人が気づいていないことです。その不一致は致命的な場合もあるし、住み方の工夫でなんとかなる場合もあるのですが、せっかく、注文住宅で家を建てるわけですから、納得した家づくりをしたいところです。

間取り診断により、問題点がわかると改善すべきことも見えてきます。改善すべきことは、階段の位置を変えることかもしれないし、ドアの位置を30センチ移動することかもしれません。改善の大小はありますが、設計段階では図面を修正するだけで済む話も、完成してしまうと、そのリフォームのためには、何十万円ものお金がかかります。(もしくは家を建て直す必要も出てきます)

セカンドオピニオンとしての間取り診断は、まだあまり世間には浸透していないサービスなので、まず間取り診断について説明しますね。

間取り診断とは?

間取り診断とは、計画している間取りが、その家族が理想の暮らしができるのか?』を、建築士である家づくりコンサルタントが診断するサービスです。
ここで重要なのが、『その家族が』という部分。つまり、他の家族ではなく、そこに住む方の暮らしと合致するのか?がとても重要です。

そのためには、まず、住む方が、どのような家族なのか?を建築士が知る必要があります。
私の場合は、施主の家族構成から仕事内容、起床時間や出勤時間、帰宅時間から就寝時間、趣味、家事分担など、暮らしにかかわることを一通りヒアリングします。
そのうえで、家族像をイメージできたら、次に、間取りで暮らしてみます。

『間取りで暮らす』とは、実際に間取りを見ながら、朝起きてから、寝るまでの動きを想像することです。
夫、妻、子供がどのように動くのか?を家事・収納動線も含めて確認していきます。
住宅設計者であれば誰でも自然と行っていることではありますが、言葉として使い始めたのは私が最初です。

※『間取りで暮らす』は、『間取りで暮らす技術1,2』という電子書籍で、その手法をまとめてあります。

『間取りで暮らす』は、住む本人が行うのが一番良いのですが、図面を空間としてイメージすることは難しい場合が多いので、私が行っています。
ですが、私がそこで暮らすわけではないので、施主の情報を頂いて、施主になりきって、『間取りで暮らす』ようにします。

これによって、本来は、暮らしてみないとわからない暮らしや家事の動線などの問題点を洗い出し、そのうえで改善提案をする、ということになります。

ただ、
『診断しました、こんな風に改善すると良いですよ』
だけだと、施主もなぜ、その改善案が良いのか?がわからないので、私の場合は、1時間以上かけて『間取りで暮らす』を再現してみせます。
そこで、暮らしを理解してもらったうえで、じゃあ、どこを改善するのか?を提案する、というスタイルをとっています。

実際、他のサービスで、どのように診断しているかはわからないのですが、間取り診断を前述のようなものだとするのであれば、注文住宅を建てる方は、間取り診断を受けた方が良いと思います。その理由は、7つ。順番に話しますね。

1.間取りを客観的に見直すことが出来る

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打合せ回数を重ねて練り上げていくと、施主も設計担当者も間取りを客観的に見ることが出来なくなります。時間をかけて考えたのだから、良い間取りのはず、と無意識に考えてしまうわけです。でも、ガラケーをいくら改良してもガラケーにしかならないのと同じで、スマホを発明するには、 「そもそも、この携帯電話って、使いづらくない?」 という視点が必要です。

これまでかけた時間とは関係なく、 その「間取り」が「家族にとっての理想の暮らし」を実現出来るのか?を検討することが大事なんですね。

それを出来るのは、
『もう5回も打ち合わせしたし、他の物件あるから、そろそろ間取りを確定したいな』
って考えている設計担当者ではなく、完全な部外者である家づくりのコンサルタント、です。

 

2.別案を検討出来る

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間取りって、考える時間より、間取り図を書くのに時間がかかります。家づくりコンサルタントは、綺麗な図面ではなく、手書きやラフなスケッチで提案を行うため、短時間でいくつかの改善案を見てもらうことが出来ます。

  
複数案のメリット、デメリットを確認した上で、1つの案を選べるので、納得感が違います。

 

 

3.間取りをブラッシュアップ出来る

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ほぼパーフェクトな間取りでも、改善点は必ずあります。それは、風通しの良い窓や、よりカッコイイ屋根形状、動線を考えたドアの開き方、かもしれません。
一見、地味ですが、後から直せない、直すとしたら数万円から数十万円かかるこれらを、事前に改善出来るのは、かなりお得です。

特に窓の位置や種類や高さは、インテリアの見え方にもかかわる重要な部分なのですが、間取りだけで見ていると想像がつかないので、このように簡単なパースを作成して、理解してもらいます。

 

設計士は自分が書いた間取りのチェックが出来ないものです。 私も実はそうです。私が設計した場合も、客観的に見ることが難しいので、必ず他の方に、赤入れしていただきチェックするようにしています。間取りは、第三者の建築士が診断することで、初めてブラッシュアップが可能になります。

 

4.様々なアイデアをもらうことが出来る

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家づくりコンサルタントをやってての一番の役得は、様々なハウスメーカーや工務店の間取りを見れること。

その中には、

これ、使えるじゃん!って、アイデアが沢山あります。

それらを私たちコンサルタントは、こっそり、自分の引き出しに仕舞っておいて、必要な時に引っ張り出して、さも自分が考えたように(笑)提案しているわけです。
プライドが高かったり、単に面倒くさがりだったり、不勉強な設計士は、いつも同じような間取りしか作りません。

家づくりコンサルタントがアイデア豊富なのは、設計力は高いからではなく、間取りに触れる機会が圧倒的に多いのが理由です。
結局、自分で考えられる範囲は、たかがしれています。良い間取りにするための近道は、人の家のアイデアを堂々とパクることです。

 

5.大幅に時間短縮出来る

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回数は多いけど、施主の満足度が低い打ち合わせの共通点は、

「設計士がその場で間取りを考えている」

こと。

 

「どこか気になるとこありますか?」

「このトイレのドアが玄関から見えるのは嫌ね」

「では、こちらに移動しましょう」

 

施主が指摘する→修正する→更に指摘する→修正する

みたいな話を打ち合わせ中に延々行っています。

設計士は、打ち合わせで決まった内容をただ、図面化するだけ。次回はそれを見せて、指摘があれば修正、なければ、

「では、これで確認申請を出しますね」

で、やれやれ、やっと決まった、と一安心。

 

そんな風に出来た間取りを見て、大抵の施主は、ほとんど私の言った通りでプロの意見がないから不安。と思います。

当たり前です。 実際にそれで相談してくる施主の方が実に多いです。

家づくりコンサルタントの場合は、いかに施主が気づいていない問題点を洗い出し、改善案を提案できるか?が腕の見せ所。

ダラダラと長く打ち合わせをするのではなく、診断一回分で、打ち合わせ3,4回の時間を短縮も可能です。

 

6.家づくりで後悔する確率が減る

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家づくりの後悔しやすいポイントとしては、コンセント位置や壁紙などがあります。 それらも後悔したくはないですが、1番、避けたいのが、間取りの後悔です。

住み始めてから、

リビングが思ったより日当たりが悪い、、、洗面所がもう少し広ければ、、、収納が少なすぎた、、、風通しが悪い、、、吹き抜けで暖房が効かない、、、地震が心配、、、

と思っても、改善するのは難しいですね。

だからこそ、間取り図の段階で、実際に住んでいるかのようにシミュレーションして、問題点がないか、確認する必要があります。
理想通りではなくて、ちょっと不便だな、という部分があっても、わかった上で選んだ間取りなら、後悔することはないですよね。

また、動線や動きだけでなく、日当たりや通風も重要です。

私は家を建てた方から、日当たりの相談を受けることがあるのですが、やはり建ててしまったあとでは、出来ることは限られています。
ですが、計画段階なら、いくらでも日当たりをよくする方法があります。
そのため、断面図を使い、近隣状況をグーグルマップで確認して、どのように太陽光が入ってくるかを確認します。

 

通風は、窓の位置や種類からどのように風が通るか、また断熱スペックから、快適な暮らしができるのか?も確認します。
また構造については、間取りとスペックから、簡易的に診断を行います。
その上で問題があれば、施主にわかるように説明して、改善案を検討する、という流れになります。

間取りや日当たり、通風や断熱、構造は最も重要な部分なので、そこだけは後悔して欲しくはないですね。

 

7.工務店やハウスメーカーとの関係も良くなる

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建築会社にとってイヤなのが、工事中の計画変更や、竣工時のクレームです。これらは、建築会社の説明不足で起きることが多いです。
最近の事例では、二階にある浴室や洗面所に入るのに、廊下から20センチの段差があったのですが、施主はそれに気づいていませんでした。

通常のコンサル時に、

「多分、説明されてると思いますが、この段差、使いにくいですよね?この間取りなら、段差なくなりますよ」

という提案をしたら、

「段差?聞いてないです。知りませんでした」

という回答で私もビックリ。

図面は確認申請に出せるレベルに仕上がっていたので、コンサルがなければ、段差があるまま施工されて、施主が現場に来て、驚愕する、ということになっていたかもしれません。場合によっては、工事のやり直しや訴訟に発展します。
図面は見慣れてないと、わからない表現も多いです。全てを説明する必要はないですが、デザインや暮らしに関わるポイントは、わかるように説明する必要があります。

コンサルタントは、そういうポイントは知っているので、施主にわかるように解説し、問題点があれば、改善提案を行います。

結果、打ち合わせ回数も減り、建築会社とトラブルが起きる可能性も減ります。お互いに良いことばかりなんですね。

 

いかがでしたでしょうか? 間取り診断やセカンドオピニオンサービスは、これから増えていくサービスだと思います。

知り合いに、住宅設計に詳しい建築士がいればその方にお願いしても良いですね。

私も、家づくりや間取り相談・診断・改善提案を行っています。

こちらからお申込みいただけます。⇒プレミアム動画間取り診断

では!

間取り診断事例紹介

依頼者の方の許可を得た間取り診断動画を公開しております。参考にしてください。

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かえるけんちく相談所とは

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かえるけんちく相談所とは、一級建築士 船渡亮(ふなとあきら)が運営する家づくり初心者のためのコミュニティーです。

 

高校生の時に、お金が儲かって、女の子にモテて、楽しそう!って理由から、建築学科に入り、そのまま建築設計の世界に入りました。 「お金が儲かって」と「女の子にモテ」というのは微妙でしたが、家づくりの楽しさに魅了され、今まで住宅設計を続けてきました。

 

子供が生まれたことを機に、32歳に自宅を設計。 共働き夫婦向けの家事がしやすく開放的な家として、当ブログでもたびたび取り上げています。

 

2013年、 「理想の暮らしを実現するための家づくり」を、知識ゼロの初心者が達成できる環境提供のために、副業で、かえるけんちく相談所の運営を開始。

 

2014年に在籍していた工務店が倒産し無職だった時に監修を依頼された片付け本(人生が変わる片付けのルール)が、2万部のヒット。

 

くわしくは、

>>無職で監修した片付け本が2万部のヒットになった一級建築士の物語

 

で話しています。

2015年には、アキラ先生と名付けたカエルキャラクターを製作。LINEスタンプの販売も始めました。また、建築士の仕事を知ってもらうために、小学生や高校生向けにセミナーを行いました。

 

5年目に突入した無料メルマガ 「家づくり\脱/初心者講座」では、2、000人を超える読者が、家づくりを学んでいます。

 

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既婚で、2児の父。

 

資格:一級建築士、インテリアコーディネーター。

得意な家事:洗濯、掃除、料理。

得意な料理:炒飯、カレー、油淋鶏。

好きな音楽:PRINCE

好きな作家:村上春樹、伊坂幸太郎、塩野七海。

好きな動物:かえる

 

 

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