間取りのセカンドオピニオンで一級建築士の船渡です。今回は、埼玉 県民共済住宅で、2階リビングを建てたKさんの完成事例を紹介します。
完成事例紹介
家づくりのきっかけは?
Kさんは、2019年10月にプレミアム動画間取り診断に参加されました。
妻の妊娠をきっかけに、子どもが産まれるなら次は家か、という気軽な気持ちで家づくりを開始。
とりあえず展示場に足を運んでみて、最初に入ったハウスメーカーから未公開の土地を紹介され、
2〜3日悩んでから、土地購入を決断。
ただ、その住宅会社の見積もりが思ったよりも高額で予算オーバーとなったため、改めて、会社選びに本腰を入れます。
ハウスメーカーを20社めぐって、最終的に決めたのが、県民共済住宅です。
県民共済住宅を選んだ理由
Kさんが、県民共済住宅を選んだのは、金額の割にスペックが高い、というのが大きいそうです。
高スペックなのに、他社と同じ面積なら1000万円は違ったとのこと。
なにしろ、当時は、「坪31.8万円+消費税」 という安さでした。
※現在は値上げして、坪35.8万円
ここまで安くできるのは、
- 利益を目指してない
- 営業がいない
- 制限が多い
というのが理由です。
私自身も、最初、県民共済住宅の診断を行った時は、その安さに衝撃を受けました。
間取り診断に参加した理由
Kさんが、間取り診断に参加したのは、
「県民共済住宅の場合自分たちで判断する場面が多く、第三者の意見が聞きたかった」
ことが理由です。
実は、県民共済住宅で建てる施主で、プレミアム動画間取り診断に参加される方は、すごく多いです。
2024年だけでも、20件以上の診断(8月まで)を行っています。
敷地診断(2020年1月)
プレミアム動画間取り診断は、4回の間取り診断がパッケージされています。
1回目の敷地診断では、主に日当りや、現状間取りの問題点についてのアドバイスをしています。
間取り診断(2020年2月)
間取り診断では、敷地診断を経て、ほぼ現状と同じ部屋割となったの診断を行いました。
間取りの問題点をお話した上で、複数の改善提案を行いました。
最も大きな改善ポイントは、2階リビングのキッチンと小上がりの和室の位置です。
キッチンが南側、子上がり和室が北側だったのですが、これだと、
・リビングに入ってからの開放感がない
・和室に快適さがない
といった問題があります。
そのため、こちらのように、キッチンと小上がり和室を反転することをオススメし、最終的に採用となりました。
間取り診断後、Kさんから、
・計画間取りで、どのように暮らせるかを理解できた
・玄関収納や小上がり和室などの改善提案がもらえた
・日当りを確認して計画できた
・クローゼットや本棚などの収納量の確認しながら計画できた
などのメリットを感じることができ、大変満足しているとの感想を頂いています。
完成写真
その後、最終診断や照明コンセント診断を経て、完成した間取りがこちらです。
こちら、玄関ですが、広くて収納力も豊富です。Kさんのご実家の玄関が広かったため、自宅でも広くすることは、こだわりだったようです。(引渡し前の写真)
こちらは、リビングです。
小上がりが空間的なアクセントになっていて、素敵ですね。
Kさんは、
「キッチンの向かいに小上がりを作ることで、子どもを遊ばせたり寝かせていても、キッチンから様子がわかるので安心」
と話されています。
また勾配天井を利用して、猫ちゃんのためのステップも設置されています。
Kさんの完成写真はこちらにもまとめられています。
お宅訪問(2024.04.13)
完成してから、3年経過した2024年4月に、Kさんのお宅を訪問できる機会を得ることができました。
写真も見せて頂いていたので、ある程度、雰囲気は分かっていましたが、小上がり和室がどんな感じに仕上がっているか?
楽しみでした。
2階に上がって、リビングを見せて頂いたのですが、そこで違和感が、、、
あれ、、、小上がり和室がない?
Kさんにお聞きすると、少し前に、リフォームしてフラットにしたとのことでした。
よく見ると、床に見切りの後が見えますね。
小上がり和室を撤去した理由は、
・子育てする上で、小上がり和室は使いにくかった。
・段差があるので、昼寝スペースとして使い難い
・食材などの収納スペースが欲しかった。
とのことです。
Kさんの場合、第一子の妊娠中に家づくりを始めたので、間取り検討中は「子育て」は未経験でした。
そのため、育児する上での「小上がり和室」の使い勝手を、完全には理解していなかった、ということです。
私も、間取り診断時に、しっかり説明すべきだったと反省しました。
ただ、奥様によると、
「間取り診断時にアドバイスされても、やっていたとは思う」
とのことです。やはり、憧れがあると、やりたいとは思いますよね。
「小上がり和室」は、ある程度、広いリビングの一角にあるのであれば、空間のアクセントにもなるので問題ないです。
ただ、子供のためのスペースにするなら、フラットの方が無難です。
こちらに私が提案した2事例(完成事例02、完成事例07)です。
リフォームは、相見積もりをとった結果、県民共済住宅が一番安かったので、30万円程度で撤去できたとのこと。
そこまで負担が大きくなかったのが、不幸中の幸いです。
また、小上がり和室の件はあるにせよ、暮らしてみて、とても快適、との感想を頂いています。
県民共済で建てる方へのアドバイス
Kさんから、県民共済住宅で建てる方へのアドバイスとして、いくつか情報を頂きました。
・県民の内部設計者の方が対応が良いらしい
・平日の打ち合わせが出来る場合は、内部の設計者になりやすい
(Kさんの場合は、平日だったため、社内)
・打ち合わせは月に一回くらい。郵送で図面が送られてくる。連絡は電話のみ。
・電話なので間違いがある
・標準品以外は、自分でショールームに行って見積もりをとる必要がある。ショールームは早めに行った方が良い
以上です。
Kさんは、県民共済住宅での家づくりを、ブログにまとめてくれています。
とても分かりやすくまとめらていますので、参考にしてみてください。
Kさん、ありがとうございました!