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【間取り相談】とは何か?選び方や注意点を一級建築士が解説

「間取り相談」とは、建築士が「間取りの悩みを整理し解決する」サービスことです。本記事では、これまで1,000件以上の間取り相談を行ってきた一級建築士が、サービスの選び方、間取り診断との違いについて解説しました。

間取り相談とは

一般的に「間取り相談」とは、「間取りの悩みを整理し解決する」ことを中心に行います。

プロに悩みを相談し解決できるのですから、安心できますよね。診察に例えるとこんな感じです。

■間取り相談:
間取りの悩みを整理し、解決案を提示する

施主自身が感じている「間取りの不満」を解決してくれるのですから、安心して家づくりが出来ますね。

間取り相談の3つメリット

施主にとって間取り相談のメリットは、3つあります。

1.利害関係のないプロに悩みを相談できる

間取りの悩みを、第3者であるプロに直接相談できるのは安心できますね。

住宅会社の場合は、どうしても「間取り確定」を目指して打ち合わせしていますので、利害のない建築士に相談できるのは心強いです。

また、あまり提案力のない中小工務店で家づくりをする場合には、提案力のある設計者から提案をもらえるのは魅力的です。

2.アイデアをもらえる

間取り相談を行っている建築士は、仕事柄、様々な間取りを見る機会があるので、豊富な建築的なアイデアを持っている場合が多いです。

これに対して、住宅会社の設計者は、会社内の物件にしか触れないことが多いので、引き出しが少ない場合があります。相談する建築士にはよりますが、、、思いもよらない提案をもらえるかもしれない、と期待できます。

3.間取り確定を決断できる

間取り相談する方は、間取りに不満がある(またはシックリこない)ことで、なかなか間取りを確定することが出来ません。ただ、住宅会社だけでなく、セカンドオピニオンに相談することで、

「他の方にも相談したんだし、これで良いか」

と間取り確定を決断しやすくなります。

間取り相談の4つのデメリット

では、間取り相談のデメリットとは何でしょうか?私は4つあると思います。

1.建築士によって能力がバラバラである

相談する建築士は確かに「利害関係のないプロ」ではありますが、現在、相談している住宅会社の設計士よりも能力が高いとは限りません。

中小工務店のように「提案力がなさすぎる会社」で家づくりする場合は良いですが、積水ハウスや三井ホームのように提案力の高い会社の建築士と比較すると、物足りない感じがするかもしれません。

実際、どのようなハウスメーカーからの相談を受けたことがあるか?を確認すると良いかもしれないですね。

2.隠れた問題は指摘されない

間取り相談は、「間取りの悩みを整理し解決する」のが基本的な業務です。これは裏を返せば、「施主が気づいていない問題点は解決できない」ということになります。

例えば、私が家づくりのコンサルティングをする場合、必ず、

・日当たり
・リビングからの眺望
・近隣からのプライバシー
・将来の家族構成の変化
・車いす、または高齢になった場合の対応
・災害対策(ハザードマップの確認)
・構造や断熱の問題の検証

といった「住んでから発覚する大きな問題」も、施主の悩みと同時に解決するのですが、「間取り相談」をしている方で、そういう視点を持った建築士はほぼいないと思います。

何しろ、相談者から間取りが、

「むっちゃ日当たり悪くて、構造的にもアウト」

だった場合、間取りはゼロから考え直す必要がありますが、これは「間取り相談」の業務範囲を超えるため、見なかったことになるはずです。

特に、

「間取り相談料は2時間8万円」

といった時間を決めて対面やzoomなどで相談する場合には、前述のようなシリアスな問題を話していては、2時間なんてあっという間に終わってしまい、参加者の満足度は下がってしまいます。

そのため、施主にとって重要でかつ専門知識がないと解決できない、

・日当たり
・リビングからの眺望
・近隣からのプライバシー
・将来の家族構成の変化
・車いす、または高齢になった場合の対応
・災害対策(ハザードマップの確認)
・構造や断熱の検証

といったことは一切見ない建築士が多いようです。

まあ、それはあくまで「住宅会社の建築士の責任」と割り切っているのでしょけど、、、

3.耐震や断熱性・防水など性能についてのアドバイスがない

間取り相談では、仕様書のチェックは行わないことが多いようです。
あくまで「間取り相談」ですから、関係ないと言えばそれまでですが、、、

ただ、どんなに素敵な間取りでも、

・耐震性が低い
・夏暑くて冬寒い
・雨漏りがする

といったことが起こってしまっては、暮らしの質は大きく低下します。

私は「家は理想の暮らしを実現するための手段」と話すことが多いのですが、間取りを良くすることも、必要な性能を備えることも、「理想の暮らしの実現」には大事です。

大手ハウスメーカーならリスクは少ないですが、中小工務店の場合は心配ではありますね

4.ブラッシュアップに留まることが多い

「間取りの悩みを整理し解決する」というサービスの性格上、大胆な間取り変更は想定していないことが多いようです。

以前、私は「間取り相談」を専門でやっている方と対談したことがあるのですが、その方の場合は、「なるべく階段と玄関は動かさないようにしている」と話されていました。

これは、「玄関と階段を動かすと間取り変更が大変だから」というよりは、そこまでやってしまうと、「間取り相談が完結しなくなる」からだと思います。

大幅な変更は施主自身も混乱してしまうので、2,3日で完結させる「間取り相談」の場合には、ブラッシュアップ案が中心になるのは仕方ないですね。

リフォームや、悩みが限定的で、最後に残った問題を解決したい!という場合には良いかと思います。

お勧めは、「間取り診断」もセットのサービス

ここまで「間取り相談」のメリット・デメリットを紹介してきました。
間取り相談を、あくまで「間取りの悩みを整理し解決する」と考えるなら、ここで示したデメリットは、

「それは業務範囲外だから、デメリットとはいえない」

ということになるかもしれません。
頭が痛い患者に、頭痛薬を処方する町医者と同じですね。

ただ、30年から50年後も後悔しないような住宅を建てる、と考えた場合には、建築の素人である施主が思いつく悩みを解決しただけでは、不安が残ります。

そこでオススメなのが、「間取り相談」に加えて、経験のある建築士が「間取り診断」も行ってくれるサービスです。

間取り診断の場合、専門家である建築士が前述した

・日当たり
・リビングからの眺望
・近隣からのプライバシー
・将来の家族構成の変化
・車いす、または高齢になった場合の対応
・災害対策(ハザードマップの確認)
・構造や断熱の検証

いった素人にはわからない項目を診断してくれます。診察に例えるとこんな感じです。

■間取り診断:
施主が気づかない問題点を発見し、改善案を提示する

 

その上で問題があった場合には、問題解決する改善提案を行ってくれます。

「間取り診断」は、エビデンスを提示できるものを選ぶ

「間取り診断」サービスも沢山ありますが、選ぶときに気を付けるべきなのが、

「診断の根拠を示さない」

サービスを選ばないことです。

例えば、「日当たりが悪い」という診断結果に対して、

・どの程度、日当たりが悪いのか?
・そもそも「日当たりが良い」の定義は?

があやふやだと、診断内容に意味がありません。

私の場合、「日当たりが良い」は、

「冬至でも太陽光がリビングに入ること」

と定義しており、その検討のため必ず平面と断面で検討し、施主に根拠を示します。

 

構造や防水など性能に関することも全て、エビデンスを示した上で、診断結果を伝えます。

動線や収納等、間取りについても同じですね。

これらは、どのような診断をしているかのサンプルをみればわかるので、確認するようにしましょう。

30年後も後悔しない家づくりコンサルティング

「30年から50年後も後悔しないような住宅を建てる」なら、「間取り相談+間取り診断」が良い、という話をさせて頂きました。

実際、そんなサービスがあるの?

ということですが、手前味噌ではありますが、私が行っている「プレミアム動画間取り診断PRO」という家づくりのトータルコンサルティングサービスは、それに該当すると思います。

プレミアム動画間取り診断PROでは、

1回目 敷地診断
2回目 間取り診断
3回目 最終診断
4回目 照明コンセント診断
5回目 インテリアCGパース作成

と家づくりの流れに合わせて、5回のコンサルティングを行います。

このように複数回、相談・診断が行えることで、土地探し・会社選びの段階から施主をサポートさせて頂きます。また工事中に起こった問題や、入居してからのトラブルも気軽に相談可能です。

まさに参加すれば、家づくりに関することならずっとコンサルティングを受けられる、ということですね。

診断内容は以下になります。

 

サポートさせて頂く一級建築士(私ですが)は、これまで海外も含め全国で1000件以上のサポートを行っております。

また、各メディアから取材や執筆も行っており、

これまで商業出版も含め、17冊の家づくり関連書籍を執筆しています。

詳しくは、こちらで紹介していますので、読んでみてくださいね。

▶プレミアム動画間取り診断PRO

では!

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akira
家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。 一級建築士 / インテリアコーディネーター