初めまして!一級建築士で家づくりコンサルタントの船渡亮(ふなとあきら)です。
今回は防犯窓について話します。住宅の防犯を考える時に、 一番、簡単に実践出来るのが、窓の種類や大きさを防犯に適したものにすることです。窓計画時には注意してみてくださいね。
間取り診断OBの完成事例紹介
空き巣に嫌われる窓はどれ?
同じ大きさ、間取りの家で、 1階の窓の大きさ、種類が違う場合、
空き巣に嫌われる家はどれでしょう? という問題です。
■Aさんち 60センチ幅の縦滑り出し窓が3ヶ所
■Bさんち ハメ殺し窓と、30センチ幅の細い縦滑り出し窓
■Cさんち 引き違い窓と、30センチ幅の細い縦滑り出し窓
見た目でいうと、 一番右の、Cさんちが、空き巣に狙われそうですよね。
では、Aさんちか、Bさんち、でしょうか?
考えてみてくださいね。
空き巣狙いの気持ちになって考える
ここで、自分が空き巣になった場合、 どうやって建物に侵入するか、 を考えてみましょう。
鍵の閉め忘れがない場合、 建物に侵入しようと考えた時、あなたならどうしますか?
ガラスを全てたたき割って、侵入する、 なんてことはしないですよね。
普通は窓のクレセントの近くのガラスを最小限だけ割って、クレセントを廻し、窓を開けてから侵入します。
つまり、防犯に適した窓というのは、 窓が空いても、建物に侵入できる隙間が出来ない窓か、 そもそも開かない窓、のどちらかですね。
正解は、、、
そういう視点で、 もう一度、図をみてみましょう。
■Aさんちは、縦滑り出し窓が3ヶ所でいずれも侵入可能です。
■Bさんちは、ハメ殺し窓(開かない窓)で、細い縦滑り出し窓(開いても入れない)
■Cさんちは、侵入可能な引き違い窓と、細い縦滑り出し窓(開いても入れない)
となり、
正解は、Bさんち、でした。
窓ガラスを防犯ガラスにしようか考える場合は、
以上の考え方で間取りをチェックすると、 簡単に防犯的に弱い窓がわかります。
防犯対策すべき窓とは
では、もう少し詳しく防犯対策についてみていきましょう。品確法で防犯対策すべき開口部の範囲が決まっています。上記は私がわかりやすく図示したものです。
このように地面やバルコニーなどの足場から2M以内にある窓は、「防犯対策すべき窓」入ります。別の言い方をすると、地面から2m(1階床から1.5m)より高い窓は、「防犯窓」として考えて良いことになります。
また
・400mm×250mmの長方形
・400mm×300mmの楕円形
・直径300mmの円
が通らない窓は、空き巣狙いも入らないということで「防犯窓」になります。
\注文住宅の作り方講座/
この記事を執筆した一級建築士が教える全7章の動画講座を無料で受講できます。電子書籍のプレゼントなど特典も盛りだくさん。
LINE登録ですぐ視聴できますよ。詳細はこちら
防犯になる縦滑り出しと横滑り出しの大きさ
さて、高気密高断熱住宅を計画する上で必須の「縦滑り出し窓」「横滑り出し窓」の場合、どの大きさまでが、防犯窓と言えるでしょうか?YKKのAPW330のカタログでみてみましょう。
縦滑り出し窓は、サイズ呼称幅036まで
結論を先にいうと、サイズ呼称で、幅036、026の単窓、幅160、165の3連窓は防犯窓といえます。
縦滑り出しの場合、品確法で「400mm×250mmの長方形」が通らないというのが最も厳しい基準です。
そのように考えると、窓の幅が036では通ってしまうように見えますが、詳しく図面を見ると、問題ないことがわかります。
縦滑り出しは、完全に開いた時に、サッシの両脇に空間が出来ることが特徴です。この幅をAとBとする場合、大きい方のBで、「400mm×250mmの長方形」が通らなければ問題ない、ということになります。
では、このBの大きさがいくつかというと、サイズ呼称036の場合は、B=218になります。つまり、「400mm×250mmの長方形」は通らない→防犯窓、ということですね。
横滑り出し窓(すべり出し窓)は、サイズ呼称高03まで
同じように検討すると、横滑り出し窓(すべり出し窓)は、サイズ呼称高03までが防犯窓となります。
「あーメンドクサイ!全部、防犯ガラスにすれば問題ないでしょ!」
はい、もちろん、それでもOKです。ただ窓の計画や大きさ、種類を検討すれば、お金をかけずにコストダウンが可能です。
ほどよく防犯にしたい場合には検討してみてくださいね。
これまで住宅・マンションなど・店舗等を設計してきた一級建築士 船渡が執筆した「防災×防犯×感染症に強い家の作り方」では、防犯や防災、地震や感染症対策に強い家にするための具体的な方法を解説しています。ハウスメーカーから工務店まで幅広く使える内容です。価格500円(税込)
[btn class="rich_blue"]アマゾンで購入する[/btn]
では!
家づくり初心者の応援企画を始めました!
最後に家づくり初心者の皆さんへの応援企画のお知らせです。
当ブログでは、読者の皆さんに「確実に家づくりに成功して頂きたい!」そんな思いからバランスよく知識や知恵を身に着けて頂ける教材をプレゼンしています。
LINE友達登録でもらえます。
しっかり学んで、充実した家づくりにしてくださいね。
特典1『ハウスメーカーが教えない!30年後も後悔しない注文住宅の作り方』(全7章の動画講座、PDFスライド)
1000人以上の間取り診断・家づくりサポートした著者が、注文住宅を建てる施主が必ず知っておくべきだと思わる知識を7章の動画講座にまとめました。
■間違うとかなりヤバイ請負契約で後悔しない7STEP
■イマイチな間取りから複数の改善案を作り間取りを比較検討する方法
■お金をかけずに外観・通風・日当たり・断熱・防犯を最適化する【窓計画改善】セミナー
といった実践的な内容です。
参加された方からは、
「注文住宅を検討するにあたり、その基礎となる考え方、注意すべきところをよく理解できました。無料で学べるのがもったいないくらいです」
「知っていると知らないとでは家づくりが全然違うものになってくると確信した。」
「順番に見て家づくりの不安がだいぶ解消されました」
といった感想を頂いております。
特典2『特別編集版 家づくりの教科書』(非売品の電子書籍)
アマゾン1位を獲得した『注文住宅の8つの難題』『はじめて家を建てる!』『間取りで暮らす技術1』の重要な部分をピックアップして、再編集した非売品の電子書籍をプレゼントします。
特典1の動画講座でカバーしきれてない内容を補足していますので、是非、読んでみてくださいね。
特典3『家づくりに役立つ公式LINE』に招待!
登録していただく公式LINEには、5種類のタブ付きリッチメニューを採用しています。動画講座や家づくり本、家づくりの流れなどのコンテンツに素早くアクセスすることが出来ます。
LINEに家づくりの情報を集約していますので、是非、ご活用くださいね。
次のURLをクリックして、友達追加後にプレゼントが自動で送信されます。