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北側の窓の3つのメリット|一級建築士が解説

こんにちは!一級建築士で家づくりコンサルタントの船渡です。

北側ってどんなイメージですか?

日が当らなく、 暗くて寒い、 そんなイメージでしょうか?

確かに直射日光は当たらなく、 水回りや廊下が配置されることが多いため、 寒い印象はありますよね。

 

実際、 高気密高断熱住宅を設計する時の、 窓配置のセオリーとして言われているのは、

南側の窓は大きく、 東側、西側、北側のの窓は小さくする、

です。

 

南側は、冬は日射を入れて、夏は日射を遮蔽するのが容易なため、なるべく大きく、

東側、西側は、夏の日射遮蔽が難しいので、なるべく小さく、

北側は冬、日射取得が難しいので、小さくすべき、

というのが理由です。

 

確かに断熱だけを考えると、寒い北側には窓は不要、となりますが、

家は断熱だけを考えて設計すべきではありません。

 

それに、 北側に窓を設置するメリットは意外とあります。

その3つのメリットについて考えていきましょう。

1.安定した光を得られる

 

東は朝日、西は夕日、南は冬は日射取得、など、 東西南からの光は、

とてもドラマチックで、 アクティブな印象の光です。

直射日光が入るので、時間や季節によって変化します。

 

北側からの光は、安定した光。 しっかりと採光計画をすれば、 かなり明るい空間とすることができます。

こんな風に。

浴室

これは、私の自宅の浴室ですが、 北側の乳白色のガラスブロックから、 かなりの光が入ってきますね。

また、よく油絵のアトリエは、北側の部屋に置くことが多いですね。

日射に影響されにくいことから、書斎や仕事部屋としても、 最適です。

 

2.日射遮蔽が必要ない

東西の、特に西側の窓は、日射遮蔽を考えなければなりません。

夏の西日はかなり厳しいですよね。

北窓にはそのような措置は必要ありません。

そのため、北側に美しい景色があるような場合は、 大きく窓をとることも可能です。

例えば、北側に富士山が見えるんでしたら、 私なら、そっちに大きく窓はとります。

熱損失が気になる場合は、その窓は、断熱性能の高い窓を採用する、 など、柔軟な対応をしていくことが大事です。

※北側に大窓の注意点

住宅街の場合、北側に大窓を計画してしまうと、北側隣地の庭やリビングが丸見えになる可能性があります。そのため、近隣状況をしっかり確認した上での検討が必要です。

ちなみに私がコンサルティングした上記の計画の場合、北側に墓地があり、そこから覗かれる恐れがあるため、北側の大窓はNGです。

3.天窓を設置できる

天窓を、南向きに設置する設計者がたまにいますが、それは自殺行為。

強烈な太陽光で、とても快適とは言えない部屋になってしまいます。 天窓を設置するのは、必ず北向きです。

DSC_5688

天窓以外にも、天井近くに、高窓をつけるのも、採光や通風に有効です。

南の窓からの風を、天井近くの北窓で排出するイメージです。

 

LDK

生活感あふれる写真で申し訳ないのですが(苦笑)、 自宅のLDKです。

上奥に見えるのが、北側の窓です。

これは、オペレーターによって開閉出来るようになっていて、 夏に通風が欲しいときは重宝します。

(でも、まったくの無風状態の時は、高窓があっても、風は起きないですけどね)

 

※天窓について追記(2022年8月20日)

今後起こる気候変動で、大型台風が増えることが予想されます。そのため、最近私が家づくりのコンサルティングを行う場合は、なるべく天窓は少なくした方が良い、とアドバイスしています。

その替わり、オススメしているのが、ハイサイドライト(高窓)です。

例えば、上記のように屋根形状を工夫することで、家の中心付近だとしても上部から太陽光を入れることが可能です。どうしてもこのような形状にするのが難しい場合は、天窓となりますが、その場合は施工マニュアルに沿ってしっかり防水施工してもらうようにお願いしましょう。

まとめ

住宅の快適さは、断熱気密性能だけではなく、 通風や、良い景色が見える、開放的である、

なども考慮されたバランスで決まってきます。

「南側の窓は大きく、東側、西側、北側のの窓は小さくする」

というセオリーを踏まえたうえで、

その土地のポテンシャルをいかに引き出すことが出来るか? を考えて、

窓計画を考えてみてください。

では!

 

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家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。 一級建築士 / インテリアコーディネーター