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パワーボードのメリット、デメリットはこれだ

 

こんにちは。

前回の記事に引き続き、 旭化成のパワーボードという外壁材について話します。パワーボードは、37ミリの厚さのALC版、 という話をしました。ALCとは、 「オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート」の略称で、 気泡がたくさん入ったコンクリートの版のことです。ALCは、1920年代にスウェーデンで開発されました。

t02200160_0263019112897846541 ※スウェーデンといえば、アバ!

旭化成は、60年にロシア、62年に旧西ドイツから、 技術導入しています。ドイツのヨーゼフ・ヘーベル社と技術提携して、 日本に初めて導入したALCが、 旭化成の100mm厚のALC ヘーベルです。ヘーベルは、厚さ100mmで、 鉄骨造の外壁や床などに使います。東京都庁にも使われているそうです。

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 そのヘーベルを、木造住宅用に薄くしたのが、 パワーボード、ということになります。では、パワーボードの特徴とは、 どんなものでしょうか?(カタログ通りに書くと)

1)耐久性が高い

2)断熱性が高い

3)遮音性が高い

4)防火性も高い

5)防災性も高い

6)メンテナンス性も高い

と、外壁材としては、申し分ない感じです。以前、紹介した、 左官外壁材 ゲーテハウスのユニプラルSLが、 女性的な外壁材だとしたら、パワーボードは、 スペック重視の男性的な外壁材と言えます。

そんな高い性能を持つパワーボードですが、 じゃあ、どこに魅力を感じて、 みなさん、選ばれるのでしょうか?私が考えるのは、

1)ヘーベルらしさ(ブランド性)

2)耐久性

3)防火性

です。いくらスペックが高い、 と言っても、 あのヘーベル独特の、工業製品らしさ、に、 魅力を感じることが出来るかどうかで、 採用の可否が決まってくると思います。

ヘーベルハウスはハウスメーカーとしては、 坪単価が高いことで有名ですので、 それと同じ外壁材、というのは、 それだけで、良いものってイメージ、あります。でも、生理的に嫌、という方ももちろんいます。 プロバンス風の家に、 パワーボードは厳しいですしね。なんだかんだ言っても、 見た目は大事です。

もちろん、素材は使い方次第です。 特性を生かして、 うまくコーディネートしたいですね。

では!

PS

パワーボードの特徴に、 2)断熱性が高い が挙げられています。

確かに、他の外壁材に比べて、 熱伝導率は低い(断熱性が高い)のですが、 通気工法を採用した場合は、 外壁材と、躯体の間に隙間があくので、 外壁材の断熱性はそれほど関係ありません。

その断熱性能の高いヘーベル(パワーボード)を使っている、 ヘーベルハウスの断熱性能が、 次世代省エネ基準でしかなく、 気密性能も確保できてない、というのも、 皮肉なものです。

ヘーベルハウスは、 開放的な空間ををアピールしてますが、 気密性の低い家で、 吹抜けを作ることの無謀さは、 こちらに書いてます。開放的な家をつくりたければ、 断熱・気密性能を高めた家づくりが、 必要になりますので、お忘れなく。

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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