木造新築住宅外壁の種類 〜ALC編~
木造の外壁について紹介するシリーズです。
前回は、サイディング編でした。
~外壁材の分類~
1.サイディング系
2.ALC系
4.乾式タイル貼り系
5.屋根材系
今回は、alcです。
では、作り方から、話しますね。
ALCの作り方
ALCは、工場で作られた鉄筋コンクリートの板です。
普通のコンクリートと違うのは、板の中に気泡が沢山あること。
これによって、軽量化でき、断熱性も高めることが出来ました。
サイディングのコンクリート版、と思えば分かりやすいです。
作り方は、 珪石・アルミニウム粉末・石灰・セメントを混ぜ合わせ、 鉄筋(ラス網)を芯材として、まずはコンクリートの板を作ります。これをオートクレーブ窯という、 巨大な圧力窯みたいなものに入れて、 高温・高圧・蒸気養生を10数時間にわたって行ないます。
この処理で、ALC内にトバモライト結晶が出来ることで、 強度、耐久性が飛躍的に向上します。
ALCは、オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート の略称で、 名前の通り、オートクレーブがALCの肝であることがわかります。
ALCのメリット、デメリット
ALCは、中高層ビルや店舗で使われることが多いです。 住宅でも、ヘーベルハウス(鉄骨造)の外壁材は、ALCですね。また、外壁材だけでなく、床や屋根としても使われています。
高層ビルなどの鉄骨造と、木造住宅で使うALCで何が違うか?というと、厚さです。
ビルなどの鉄骨造に使うのは100mm以上ですが、木造用は、37mmです。 (パワーボードの場合)
ビルに使う素材を木造に使うのは、建材としての性能が高いからです。
旭化成のサイトでは、パワーボードの特徴として、以下があげられています。
1)耐久性が高い
2)断熱性が高い
3)遮音性が高い
4)防火性も高い
5)防災性も高い
6)リユースが出来る
おー、色々凄そうですね。
ここで特筆すべきは、耐久性の高さです。
旭化成によると50〜60年は張り替えなし、 であることを目指している、とのこと。
これから建てる住宅は、30年で建て替え、という感覚でなく、 40年、50年と長く住まうことが前提になりますので、 50〜60年、という耐久性は頼もしいですね。
他、遮音性、防火性などは、ビルで使われていることを考えますと安心感があります。
断熱性に関しては、直張りにした場合は効果がありますが、 通気工法の場合は、通気層があるため効果のほどは、微妙になります。 (断熱性の計算では、カウントされません)
逆にデメリットは、ALCらしい外観です。 これはデメリットと言ってよいのかわからないですが、 友人が家を建てるときにも、 「ALCは性能はいいけど、外観がなあ、、、」 とのこと。
こればかりは好き嫌いの話なので、どうしようもないですね。
主要メーカー
施工事例

この他、旭化成のパワーボードについての記事はこちらになります。
では!
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