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無印の新作 「縦の家」内覧会レポート3  断熱、換気編

こんにちは。

無印良品の「縦の家」内覧会のレポート第3弾は、 縦の家のテーマ、

「限られた環境でも、広く明るく暖かく暮らす」

の、「暖かく暮らす」に注目してお話します。 つまり、断熱や換気などについてです。第一弾でも話しましたが、実はこの部分が、 「縦の家」のスペックで最も重要な部分です。

注目すべきアイテムが4つあります。

1.充填断熱と外断熱

2.PEJの熱交換器付換気システム

3.ハニカムサーモスクリーン

4.ガデリウスのスウェーデンドア

 順番に話していきますね。

 

1.充填断熱と外断熱

無印の住宅の外壁は、全て外断熱です。

木の家や窓の家は、 硬質ウレタンフォームを30mm、外に貼っています。 これは、高性能グラスウール16kでいうと65mm分、 と、かなり寂しい断熱性能となっています。 (快適性を求めるなら、  高性能グラスウールは、90~100mm程度入れるので)

無印のHPでは、外張り断熱の優位性や快適性を述べてしますが、 数字は正直ですね。

ただ、縦の家では、硬質ウレタンフォームをやめ、 外側と内側に、木質繊維系断熱材を採用しています。厚さは、合計で120mmです。

調湿性も備えた木質繊維系断熱材を入れることで、 充填断熱を施工する時に問題になる、 防湿層を設置する手間が省ける、ということのようです。

また、内装は全て、SOP(ペンキ)。 無印の案内の方に聞いた時は、なぜペンキなのか、 わからなかったのですが、 よくよく考えてみると、木質繊維系断熱材の調湿性を発揮するためだと思います。

つまり、内装がビニールクロスですと、湿気を通しにくいので、 断熱材に調湿性能があたったとしても、あまり意味がありません。

でもペンキなら、湿気を通しやすいので、 調湿性能を発揮しやすい、ということのようです。

木質繊維系断熱材の断熱性能(熱伝導率)が不明なのですが、 高性能GWと同じ程度であれば、 120角の柱を使った在来木造や、ツーバイシックス工法の壁を、 高性能GWで全て充填したのと同じ程度の断熱性能といえます。

 

2.PEJの熱交換型換気システム

PEJとは、パッシブ・エネルギー・ジャパンの略です。 もともとドイツで作られていたインヴェンダーという ダクトレス熱交換型換気システムを輸入販売する会社でしたが、 1,2年前から、国内生産に切り替えて、 名前も「せせらぎ」に変更されました。

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通常の第一種換気システムは、 各部屋のダクトを持っていかなければならず、 施工的にも難しかったのですが、 この商品は、壁にパイプファンのように設置するだけなので、 施工が楽です。

70秒ごとに、給気と排気が入れ替わる、というシンプルなシステムで、 メンテナンスも簡単、熱交換率も91%と高性能、ってわけで、 私も良く採用しておりました。

このシステムの問題点は、 ほんとに換気が出来てるの?ってとこです。

「縦の家」のような、ほとんどワンルームで開放的な空間なら、 問題ないのですが、細かく部屋が区切られていつような住宅の場合は、 ちょっと不安なので、私はダクト式の第一種換気システムを採用しています。

もっと知りたいって方は、高気密高断熱住宅界の重鎮、 西方里見さんのインタビューをどうぞ。 (私も本、持ってます)

西方さんが、推してるってことで、我々の業界ではちょっと信用があがったような気がします。日本人のダクト嫌いについて語っていて、(最近、そういう施主にお会いしたばかりなので)興味深い内容です。

あまりこの話を続けると、長くなり過ぎので、この辺で。興味のある方は、 かえる家づくりスクールで、かなりわかりやすく解説しています。

次回は、3.ハニカムサーモスクリーンについて話しますね。

では!

 

無印良品の家について

内覧会レポート1

内覧会レポート2

内覧会レポート4

内覧会レポート5

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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