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無印の新作 「縦の家」内覧会レポート 2  開放感の出し方

おはようございます。 「縦の家」に行ってきた!レポート第2弾です。

縦の家のテーマは、

「限られた環境でも、広く明るく暖かく暮らす」

ですが、

実は、これ、「縦の家」だけでなく、 多くの都市型狭小住宅が目指すテーマの一つです。

 

ので、このレポートでは、単に「縦の家」の紹介をするのではなく、「縦の家」を題材にして、 「広く明るく暖かく暮らす」にはどうすればいいか、 を考えていきたいと思います。

 

まずは、 「広く明るく」の部分に注目しますね。

「広く」というのは、 実際に床面積を広くとる、ということではなく、 「広く見える」「開放的に感じる」ということです。

開放的に見せる方法は、 大きく3つに分類することが出来ます。

1.視線が抜ける  2.天井高さを感じさせる  3.採光やインテリアで部屋を明るくする

順番にみていきましょう。

 

1.視線が抜ける 

たとえばこんな感じです。

石塚

 

従来の日本の家屋は、襖や障子でつながっていて、 開け放つと、とても開放的に感じますよね。

この写真のポイントは、視線の先に庭が見えること。

例えばこんな風に、 部屋と部屋がつながっていても、外が見えないと、 開放感は少なくなってしまいます。

石塚 - コピー

 

逆に言うと、家の中で視覚的な距離をかせげなくても、 外部へと視線が抜ければ、開放的に感じさせることが出来ます。

「縦の家」でも、視線の先には、窓があります。

その先に素敵な景色が広がっているかは、 敷地状況によるのですが、、、

 

2.天井高さを感じさせる

天井の高さを感じさせるには、 実際に天井を高くする方法と、 高さにメリハリをつける方法があります。

メリハリの例としては、 茶室のにじり口があります。

にじり口

千利休の茶室

 

この小さい点検口のような入口から、見を屈めて入ることで、 2帖の和室でも、広く感じさせることが出来ます。

縦の家は、スキップフロアですので、 このメリハリを効果的に使っています。 北側のリビングの天井高さは3m以上ありますが、 その他は、2.2m程度と決して高くはありません。

IMG_0577

でも、メリハリの効果があるので、 ダイニングキッチンに立っていても、 天井が低い、と感じることはありません。

 

3.採光やインテリアで部屋を明るくする。

1.にも関連しますが、窓を大きくとって、 太陽光で室内を明るくする、というのも、広く見せる方法です。

また、 明るい色、特に白をインテリアの基本色とすると、 部屋全体に光が拡散して広くみえます。

そして明るい、ということは、暗いよりも、 部屋を広く見せることが出来るのです。

「縦の家」も、白とライトなフローリングを使っていますね。

 

さて、1から3の方法は、 どの家でも採用することは可能な方法です。

ただ、「縦の家」のように、 スキップフロアにして、壁のない一室空間にしようと思うと、 軸組み工法や2×4工法の木造住宅では難しくなります。

それを解決するために採用されているのは、 SE工法です。

木質ラーメン構造ともいわれる工法で、 集成材で出来た柱と梁を、SE金物で接合することで、 開放的な空間を実現しています。

SE工法

といっても、これは無印商品独自の工法ではないので、 普通の工務店でも十分に採用可能です。 また、似たような工法も存在します。

SE工法 の概要

SPC工法の概要 

次回は、「広く明るく暖かく」の「暖かく」の部分、 つまり断熱性能か換気などについて話しますね。

では!

無印良品の家について

内覧会レポート1

内覧会レポート3

内覧会レポート4

内覧会レポート5

 

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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