先日、犯罪件数は減っているが、防犯意識は高まっている、 という話をしました。
犯罪は減っているとはいえ、 実際、家を建てるとなると、
防犯については、 やはり気になりますよね。
それに将来の社会情勢の変化もありえるので、
施主は、 どのような防犯設計が可能なのか、 頭に入れておくべきです。
防犯設計の基本は、
1) 街に入れない
2) 敷地に入れない
3) 建物に入れない
です。
前回、話した拍子木をたたいて夜回り、というのは、
1)の街に入れない
、ですね。
防犯意識が高いよ、 というのをアピールすることになるからです。
今回は、2)の敷地に入れない、を話したいと思います。
泥棒を敷地に入れないための方法は、大きく分けてふたつあります。
a)物理的に入れない
b)心理的に入れない
です。
a)の物理的に入れないは、
ア) 透過性のあるフェンスで、簡単に跨げない高さ(H1400以上)を設置
イ) 格子状のフェンスの場合は、縦格子とする。(横は足がかりになる)
ウ) 出入口の場所を少なくし、門扉には、外から開けない電気錠等を設置する。
エ) ガレージには、ゲートを設置する。
オ) ドアフォンなどは、道路際に設置。(訪問者が敷地に入る理由をつくらない)
カ) 電気、ガス、水道メーターも一か所に集中し、道路から検診できるようにする。
などです。
フェンスは、透過性のあるものにするのがポイントで、
泥棒が敷地に侵入した時に、外から見えるようにするためです。
昔のお屋敷のような高い塀にすると、
侵入してからは一目が気にならないので、あまりお勧めできません。
特に侵入経路になる掃出し窓の廻りは、 外から見えるようにしておきたいです。
ドアフォンは、録画機能付のものが良いでしょう。
最近はいないのかもしれませんが、
泥棒は、ドアフォンで在宅確認をして侵入することもあるらしいです。
録画機能付きであれば、ボタンを押した時点で、 訪問者の顔を撮影します。
メーターは、 電気メーターをスマートメーターに変えるなど、
通信機能付きのメーターに変えることで、
検針者が敷地に入るルートをなくすことができます。
オ)とカ)は、比較的、実践可能ですが、
ア)~エ)は、費用的にも負担が大きいですね。
また、全部、取り入れると、 比較的クローズな印象の外構計画になりそうです。
次回は、
b)心理的に入れない、について話します。
では!
>>防犯設計の手法3