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【天空率】を施主にもわかるように解説

一級建築士の船渡です。以前の記事で北側斜線や道路斜線を緩和する裏ワザがある、という話をしました。どんな技か?といいますと、 天空率、といいます。

平成14年の法改正から始まった法律なので、 建築関係者で知らない人はいないと思いますが、 施主にとっては、あまり馴染みがないかもしれません。実は、天空率の計算や申請って、意外に面倒で、 出来れば設計担当者は使いたくないんですよね(苦笑)

そのため通常は、

「ここ道路斜線にあたってしまうので、屋根が斜めになります」 「北側斜線があたるので、部屋は作れないですね」

という感じで、 あえて「天空率」の存在を言わない、という場合が多いです。

でも、多少面倒だったとしても、合法的に斜線をクリアできるなら、 なるべく大きく家をたてたいですよね。そのため、今回は、天空率の概要を説明したいと思います。

一級建築士 船渡亮
1971年生まれ。神奈川県出身。株式会社かえるけんちく代表。 複数の住宅会社で設計士として活動後、施主のための家づくりコンサルティング会社を設立。 家づくりは「理想の暮らしを実現するための手段」という信念の元、年間1000件の家づくり相談・間取り診断を行う。 1万人が学ぶLINE・メルマガやブログ、Youtubeチャンネルも運営、電子書籍も多数出版SUUMODIMEオリコンダイヤモンド不動産研究所など様々なメディアの監修執筆も行う。2023年11月には講談社で間取りに関する新書を出版予定。 法政大学卒。既婚、2児の父。
目次

天空率とは?

まず、下記の図をみてください。

横長の建物と、塔型の建物がありますよね。 図に立っている人にとって、 どちらが圧迫感があると思いますか?

当然、左側の横長の建物の方ですよね。

さて、ここに、北側斜線をかけてみます。

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すると、 圧迫感のあった横長の建物は、北側斜線ギリギリでクリアしていますが、 塔型の建物は、斜線より出っ張ってしまってます。 これでは、建てることはできませんね。

でも、そもそも北側斜線は、 北側の敷地への圧迫感をなくすために作られたもの。 斜線から出っ張ってるけど、小さく作っていて、圧迫感もないのだから、 塔型の建物も建てていいんじゃないの?

でも、圧迫感のある、なし、を、 客観的に比較する方法は?

 

はい、それが「天空率」です。

空を占める割合を比較する

左の横長の建物(適合建築物)よりも、塔型の建物(計画建築物)の、 北側からみたときの、空を占める割合(天空率)を比較し、 塔型の建物の方が、空の占める割合が多い場合、 建ててもいいよ、ってことになります。

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上図のように、一定間隔で、建物をみて、 天空率を比較します。 これで、1っ箇所でも、 横長の建物 < 塔型の建物  ではない場所があるとアウトです。

これを少しずつ、修正しながら、最適な形状を探していく作業になります。


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マンションを設計していた時は、使いまくっていました。 下図は、 10年前に私が設計した賃貸マンションですが、 従来なら6階建までしか建たなかったのが、 天空率により、8階建にすること出来た例です。 (道路斜線を緩和しています)

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敷地や配置の条件にもよりますが、 住宅でもかなりの威力を発揮できるのが天空率。

あなたの担当の設計者から、 「北側斜線(または、道路斜線)が、当たっちゃって、、、」 という言葉が出たら、 「あの、、、天空率で再検討していただけませんか?」 と言ってみてはいかがですか?

ちょっと微妙な表情を浮かべるかもしれませんが(笑)、 誠意ある担当者なら、しっかり対応してくれると思います。

では、今日はこの辺で!

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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