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【北側斜線】が必要な理由と計算方法を施主にわかるように解説

一級建築士の船渡です。今回は北側斜線について話します。

北側の屋根が、妙に急こう配になってる家って見かけませんか? 狭い敷地で区画されている住宅街ほど、多いと思います。あんな風になってしまうのは、北側斜線の所為です。

用途地域が、第1,2種低層住居専用地域で、建築を建てる場合に、 この斜線制限がかかってきます。また、この北側斜線の他に、 都市計画で決められた高度地区に指定されている場合は、 高度斜線 もかかります。通常は、北側斜線 よりも、高度斜線 の方がより厳しくなります。

一級建築士 船渡亮
1971年生まれ。神奈川県出身。株式会社かえるけんちく代表。 複数の住宅会社で設計士として活動後、施主のための家づくりコンサルティング会社を設立。 家づくりは「理想の暮らしを実現するための手段」という信念の元、年間1000件の家づくり相談・間取り診断を行う。 1万人が学ぶLINE・メルマガやブログ、Youtubeチャンネルも運営、電子書籍も多数出版SUUMODIMEオリコンダイヤモンド不動産研究所など様々なメディアの監修執筆も行う。2023年11月には講談社で間取りに関する新書を出版予定。 法政大学卒。既婚、2児の父。
目次

なぜ、北側斜線があるの?

北側斜線に切り取られた外観は、あまり綺麗とは言えませんが、 その地域のそれぞれの敷地の日当たり良くしたり、 圧迫感を制限し、環境を守る、という意味では必要な制度です。よく住宅街に高層のマンションが建ち、 近隣の反対運動が起きることがありますが、 これは、その用途地域の高さ制限が緩いからです。

昔は工場があったけど、今は住宅地、というような場合、 用途地域は、準工業地域、というかなり高い建物が建てられる地域なので、 土地購入の際は、注意が必要です。

斜線制限が資産価値を担保する

マンションの設計をしていたころ、 年に一回程度、近隣説明会に設計者として出る機会がありました。「反対運動」が起きるようなことはなかったのですが、 自分が設計した建物が周りに影響を与えてしまうのだな、、、 と思うと、設計者としての責任を感じざるを得ません。

こう考えますと、 斜線制限は、住宅の資産価値を守るためのものと言えます。制限があるからこそ、町全体に良好な環境が担保されて、 住宅の価値を維持できるのです。

建物は北からどれだけ話せば良いか?

さて、この斜線制限ですが、 北側の敷地境界線から、どのくらい離せば、建物に影響しないでしょうか?

図を作ってみました。

まず5M立ち上がって、1.25勾配という斜線の場合です。

 

< 北側斜線、第2種高度斜線(東京都) >

北側斜線

 

だいたい北側の敷地から、1.3M離すと、斜線をクリアできます。(左図) これ以上、近づきますと、部屋が勾配天井になります。(右図)

次に、5M立ち上がって、0.6勾配という斜線の場合。

 

< 第1種高度斜線(東京都) >

北側斜線1種高度

東京都の第一種高度斜線はかなり厳しくて、 北側から2M離さないと、斜線クリアできません。(左図)

ちなみに、この0.6勾配、6寸勾配ともいいますが、 関東では、太陽光パネルの発電効率がもっとも高い屋根勾配になります。 (南側の場合)斜線をクリアする、という意味合いもあり、 6寸勾配の屋根は良く見かけると思います。

この北側斜線、建築基準法で決められたルールなので必ず守らなければなりません。


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斜線を超えて屋根を作る方法はないの?

でも、デザイン上、少し斜線を超えて屋根を作ることって出来ないの???

実は、「高度斜線」は無理なのですが、「北側斜線」であれば、緩和出来る裏ワザがあるんです。(まあ、裏ではなく、まったくの合法なのですが、、、)次回、詳しく話したいと思います。

では、また!

>>北側斜線を無力化する方法

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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