MENU
アーカイブ

【HM口コミ】三井ホームの施主へのインタビュー:三角勾配天井の家

こんにちは!かえるけんちく相談所の船渡です。

かえるけんちく相談所のコンサルティングサービスを利用された施主の方に、家づくりの経験をシェアしていただくシリーズ『施主物語』。
その4回目は、2019年に引き渡しを終えた神野さん(仮名)に、三井ホームとの家づくりについてお聞きしていきます。

目次

退職後も残せる資産を持ちたい

船渡 家づくりのきっかけを教えてください
神野 社有社宅の家賃が安いため住まい続けていましたが、退職後にも残せる資産を持ちたいとの考えから、いつかは家を買うという気持ちを漠然と抱いていました。

2014年に子供が生まれたのを機にその気持ちが徐々に高まり、会社の福利厚生見直しの一環で数年後に社宅の家賃が上がる予定ということもあって、2018年から家づくりに向けて勉強を始めようと思い立ちました。

娘もいるので安全の観点からセキュリティばっちりの駅近マンションを買う選択肢もありましたが、車を手放すつもりはなかったので、駐車場代を気にしなくてよい戸建てに絞りました。せっかく戸建てにするなら、建売ではなく注文住宅で自分達の好きなようにこだわって建てたいという結論には、すぐに思い至りました。この辺りは、夫婦間でも意見相違はなかったです。

土地購入は即決が大事

船渡 土地探しはどのようにされましたか?
神野 「コスト」と「治安・暮らしやすさ」は絶対条件と考えていましたが、「転居前までよりも都内への通勤が楽になること」「子どもの幼稚園、妻の交友関係を考慮して転居前居住地から離れすぎないこと」などの希望条件について、夫婦間で何を優先すべきか迷っている状態で探し始めました。そんな状態で、当時好感を持っていた住友林業、三井ホームの2社に対していくつかの要望を伝え、種々の提案を受けました。

その2社からは、売り出し中の土地に何か所か連れていってもらい、実際に現地を見ながら土地探しのノウハウを教えてもらいましたが、一番心に残っているのは「仮にいい土地が見つかったとしても、即決できなければ手に入らない(長くても2週間以内には決めるイメージ)」という点です。

これは、「注文住宅を建てるのに土地を探していて、理想の土地が見つかったのだけど、3日間返事を待ってもらっている間に他の人に先を越されてしまった。後にも先にもそこ以上の土地は見つからず、結局マンションを購入することになった。。。」という身近な友人のエピソードを知っていたので、よりリアルに感じ、いざという時には絶対に即決しようと心に決めていました。

そしてその誓い通り、土地の提案を受け始めてから2カ月目、三井ホームの提案を受けて(2019/3/23)、土地を見に行ったその日(2019/3/24)に購入を決めました。一緒に下見についてきてくれた営業担当は、それまでどんな土地を勧められても慎重だった私が突如即決したので、「えっ?!いいんですか?」とかなり驚いてましたが(笑)。

三井と住友の提案の違いは、三井は私たち夫婦が迷っていることも踏まえて幅広に(横浜市内)候補を出してきたこと、住友は要望の一点に着目して場所を絞り込んで(戸塚区内)きたことでした。結果、三井さんの提案ではあまり自分の頭になかった場所を示され、ぐっと刺さりました!建築条件付きの土地で、ちょうど売値が一気に下がったタイミングだったのも、決め手となりました(予算オーバーではあったのですが、お得感が勝りました)。

控えめだけど自社愛の強い営業に好感

船渡 ハウスメーカーはどのように選びましたか?
神野 夫婦ともに安定志向かつブランド志向があり、初期段階から大手ハウスメーカー、もしくは有名工務店に狙いを定めていました。私はインターネットで、有名どころのメーカーの評価サイトなどを片っ端から見て情報収集していました。妻は妻で、ブログで紹介されていた一条工務店に興味を惹かれていましたね。そうした情報を元に住宅展示場巡りをし、ヘーベルハウス、積水ハウス、大和ハウス、住友林業、ミサワホーム、パナソニックホーム、住友不動産、一条工務店、、等々の名だたるメーカーは一通りモデルハウスを巡って話を聞いて回りました。

そんな中、実は三井ホームについては最初ノーマークだったのですが(当時CMもあまり見かけなかったですし)、たまたま住宅展示場で巡り合った営業担当の方の自社愛がすごくて三井ホームの自慢をいっぱいしてくるんですよね(笑)。その話がとても明快で面白く心地よかったのもあり、興味を惹かれました。

船渡 自社愛がある営業さんは信用できますよね。

神野 少し控え目な営業スタンス(自慢話はするけど、結論を急がせたり強引に進めようとしたりはしない)も好印象でした。で、よくよく調べたら、大手らしく災害に強い家を建ててくれる安心感もあり、自分たちの好みにあった高級志向の家づくりを得意としていたので、一気に第一順位に躍り出ることとなりました。そこからは三井ホームの各種イベント・セミナーにも積極的に参加しました。体感宿泊で冬場の全館空調の良さを肌で感じることができたのはよかったです。

品のある木の温かみが感じられる住友林業、暖炉の似合うデザインのスウェーデンハウス、蔵に住みたい!とミサワホーム、もしばらく候補には残っていましたが、三井ホームに決めた決定打は、営業担当のコミュニケーション力と土地提案のタイミング、でした。

逆に、ヘーベルハウスは、壊れない・堅牢なイメージに惹かれ最初興味を持っていましたが、たまたまついた営業さんの横柄な態度が何となく癇に障り、それっきりとなってしまいました(笑)。それだけで決めた訳ではないのですが、まあそこはご縁ということで。

妻の綿密な計算で散らからない家に

▲トクラスのシンプルなキッチン(写真:かえるけんちく)

船渡 家づくりについてはいかがですか?神野 とりわけ妻がこだわったのは、生活動線の改善と収納スペースの確保です。家事をしやすいこと、家の中に物が散乱しないこと。これをしっかりと満たす家にすることは、打合せの中でも何度も伝え、要望の一つ一つを丁寧に詰めるようにしました。

もちろん、アキラ先生(船渡)の記事も参考にさせてもらいつつ、生活動線に関しては、1階で食事以外の朝の支度がすべて完結できるよう工夫されています。

実は前の社宅の方が床面積にして15㎡も大きく、かつ屋外倉庫もあったので、収納に有利な面も大きかったのですが、断捨離して物を減らしたうえで、妻の綿密な計算に基づく収納家具配置と空間スペースの有効活用を通じて、散らからない家の下地を実現することができました。

私のこだわりは、「ミストサウナ」と「小屋裏」です。1階と2階の間にステップフロアや「蔵」を作ったり、半地下を作ったり、というのに憧れていましたが、コスト観点もあって小屋裏にシフト。今では、一人で仕事に集中したい時などに駆け込む小部屋として、とても重宝しています。

▲小屋裏の書斎(写真:かえるけんちく)

神野 海底と宇宙を感じられるようにしてほしいとインテリアコーディネーターさんにお願いして提案してもらいました。天井が宇宙で、カウンター下が海底っぽいクロスになっています。

船渡 男のロマンを感じますね。

神野 サウナについては元々好きなのですが、ミストサウナは体感宿泊で体験して一目惚れし、設置を譲りませんでした。

2級建築士と聞いて最初はがっかり、、、

神野 そんな家づくりを支援していただいたハウスメーカーの方はというと、、、営業担当から「うちのエースです。これはラッキーですよ。」と紹介された設計担当者(三井ホームの設計専門下請け子会社所属)は、二級建築士。ぶっちゃけ、一級じゃないのかと少々がっかりしました(笑)。

しかし、打合せを始めてすぐに、その人柄・仕事ぶりに満足することとなりました。アキラ先生の間取り診断を受けての改善提案にも真摯に向き合っていただき、納得のいくまで話し合って決めることができました。

船渡 住宅設計だけなら二級で十分ですからね。資格は関係ないです。

神野 そうですね。2カ月間、設計完了までほぼ毎週打合せを重ねていました。どうやら私たちは通常の2倍くらいの時間をかけていただいたようで、当時は忙しくてちょっとしんどい面もありましたが、今となっては満足いくまで話し合う時間を与えてもらえてありがたかったと思っています。

引き渡し日を1週間、早めてもらいました

神野 私たち夫婦と変わらないくらいの歳で、元営業マン。自ら現場を志願して数年前に工事監督になった方が担当でした。おそらく現場を10件以上掛け持ちされており常に忙しくされていましたが、私たちの希望で引き渡し日を1週間早めるという無理を聞いてもらったり、DIY初心者の私の壁掛けテレビ設置を手伝ってもらったりと、非常にお世話になりました。

▲テレビボード(写真:かえるけんちく)

工事期間中で記憶に残るのは、上棟後、アキラ先生にわざわざ工事現場まできてもらい現場確認していただいた際、気密・断熱工事の施工不良がいくつか発見されたことです。

気密・断熱に関してはより良いものを求めたいと思い、多少見聞きして知識をかじっているつもりでしたが、素人目で現場を見て回っても正直良し悪しの見分けがつきませんでした。現場経験・見識あるアキラ先生に直接見て指摘いただいたことで、施工不備に気付いて修正することができました。あの節は大変お世話になりました。

▲是正報告書(三井ホーム)

船渡 私も初めて三井ホームの現場を見れたので勉強になりました。指摘事項は、監督がしっかり改善してくださり、写真でも報告を受けたので安心ですね。引き渡しはいかがでしたか?

神野 私の家族以外には、三井ホームの営業、設計、工事担当の方、あとは設備説明の業者の方が何人かいらっしゃいました。引き渡しの翌日が引越しで、2日間でガス・電気・インターネットの手配や新調した家具・家電の搬入等も含めてあらゆる手続きを済ませるよう段取りしていましたので、忙しなく、引き渡しの喜びに浸る間もなかったと記憶しています。

玄関上吹き抜けでコミュニケーション

▲吹き抜けを玄関から見上げる(写真:かえるけんちく)

船渡 実際に住んでみていかがですか?

神野 住んでみて最も正解だったと思うのは、1階玄関と2階リビングを繋ぐ吹き抜けですね。帰宅時は2階LDKからわかるし、2階にいながら玄関にいる人間と顔合わせて「いってらっしゃい~いってきます」「おかえりなさい~ただいま」のコミュニケーションがとれるのがよいところです。

船渡 2階リビングの場合、1階の声や気配がわかるのって重要です。吹き抜けは、そういう意味でも重要ですね。

▲吹き抜け上部と階段スリット(写真:かえるけんちく)

神野 吹抜と階段の間の壁をどのようにするか迷っていたのですが、ニッチにしようか、、、と決めかけたときに、アキラ先生の「面白い」の一声で、スリットに最終決定しました。吹抜との相乗効果もあり、とても満足しています。

船渡 とても良い感じだと思います。

神野 あとは全館空調。三井ホームの売りの一つでもありますが、やはり優れものですね。光熱費を気にしてあまり設定温度は上げていませんが、それでも冬の寒さをほとんど感じずに過ごすことができています。特にお風呂上りに寒くないのがいいですね。

船渡 脱衣所は、洗面と引き戸で分けられるようになっているんですね。これなら、入浴中も気兼ねなく洗面所を使えますね。

神野 洗濯物は基本、外干しではありますが、内干しする場合には、すぐに乾きますね。ストレスがありません。

▲上:リビングの勾配天井、下:コンサル時のスケッチ(写真:かえるけんちく)

神野 アキラ先生にも珍しい(面白い?)と言われた、左右対称三角形の勾配天井。部屋に開放感が生まれ、リビングの狭さをカバーしてくれていると感じています。

神野 ダイニングの造作カウンター。仕事の書類やパソコン周辺機器などで散らかしがちな私のために、設計士さんの提案で即採用しましたが、これが大正解でした。綺麗に片付けることができています。

船渡 イマイチだったことはありますか?

神野 現時点で少し失敗だったかもと感じているのは、エネファームですかね。ランニングコストを下げて将来的に投資回収できればと採用を決めたのですが、ちょっとまだ使い方に慣れておらず、光熱費効率化の目途も回収の目途も立っていない状況です。もしかしたら家族3人の我が家ではエネファームのコスト効果発揮は難しいのかも・・・とも思い始めています。とはいえ少しずつエネファームの仕組みを研究し、慣れてきたらよりよい活用方法を見出していきたいと思います。

船渡 ちなみに、光熱費はどのくらいでしたか?

神野 1月でガス・電気あわせて2万円くらいでした。

船渡 全館空調でそれであれば安い方だとは思いますよ。
かえるけんちく相談所について、何かございますか?

神野 かえるけんちく相談所は、住宅に関する情報収集のネットサーフィン中に発見しました。記事や書籍もいくつか見させてもらいましたが、やはり最も惹かれたのが間取り診断でした。

注文住宅を建てるにあたって一番心配だったのは、素人がこんなに高額なものを買うのに、仮にハウスメーカーが間違ったことを言っていたら・・・。といことでした。

数十万の家電でも、家電量販店で聞き込み調査を何度も重ねてから買う性分なので、数千万の買い物なら尚更だと。そんな私にぴったりのサービスが間取り診断でした。とても良心的な価格ですし、半永久的に無料で家づくりの相談にも乗ってもらえるということで、仮に診断があまり効果なくてもまあいいか、くらいに思っていたのですが(笑)、本当にやってよかったと思っています。

▲南側隣地等も考慮した日当たり検討スケッチ(かえるけんちく)

日当たり診断では土地の条件のよさを再確認できましたし、間取り面では大胆な変更こそなかったものの、便のよい部屋の広さ(LDK、小屋裏、トイレetc)、収納の質・量(クローゼット、パントリー、稼働棚etc)、採光(照明位置・数、窓の大きさetc)に至るまで、きめ細やかなプランニングをしていただき、非常に満足しております。

▲ロフトへの階段下を利用した納戸。当初はトイレの予定だったが変更した(写真:かえるけんちく)

その後も、悩んだ時にLINEやメールで気軽に相談できたのは本当に心強かったです。

船渡 ありがとうございます!他に意見を聞いた方はいらっしゃいますか?

神野 ありません。敢えて言うなら、ここ2~3年の間に家づくりを経験した先輩のアドバイスを聞くくらいでした。
三井ホームのイベントで、(社)住まいと土地の総合相談センターのインスペクションに関する話を聞いてすごく面白いと思ったのですが、やはりそれなりにお金がかかるので、採用はしませんでした。それと比較する形で、かえる間取り相談の圧倒的なコスパを痛感した次第です!

船渡 最後に、三井ホームで検討されている方へのアドバイスはございますか?

神野 さすがセレブな芸能人も愛用しているという三井ホーム。洋風な作りの家が好きな方にとっては、設計にしてもデザインにしても品がよく、全般的にセンスがいい会社だと思います。

一方で、標準プランで選択可能な部材の中には、よく言えばシンプルなのですがちょっと質素で物足りないと思うものもあったので、その辺りもこだわろうと思うと、プラス料金がかさんでしまいます。予算に余裕があればよいのですが、それなりにコストを抑えようと思うと、ある程度我慢する自制心が必要になってきますね(笑)。

▲コストダウンのため主寝室のCL扉はなくした。通気性良好(写真:かえるけんちく)

私はそうはいかなかったのですが、例えば最初の契約時点で高額なオプションを色々とつけておいて、そこから値引きを入れてもらうようにしておけば値引き幅は大きくなると思います。後々予算に合わせてオプションを削ることも可能ですし。

あと、これはよく言われることですが、三井ホームの営業は、他社と比べて相対的に評判がいいようです。現に私が出会った営業の方々はみな紳士的で、子供好きです。悪く言うと押しが足りないとも言われているようですが、こちらのペースに合わせてくれるので、私には合っていました。ガンガン押して欲しい!グイグイ引っ張って欲しい!という方には、ひょっとすると向いてないかも知れませんね。

船渡 神野様、貴重なお話をありがとうございました!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

目次