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【間取り診断事例紹介】キッチンは、セパレート型、アイランド型のどちらが使いやすい?

こんにちは!一級建築士で家づくりコンサルタントの船渡です。

今回は、キッチンの型である「セパレート」「アイランド」の使い勝手について考えていきます。

目次

家づくりの間取り診断までの経緯

今回、事例に取り上げるのは、大手ハウスメーカーで家づくり中のKさん一家です。
ご夫婦と赤ちゃん、2匹のワンちゃんのための平屋住宅です。

キッチンを中心にみんなが集まれ、家族と犬が楽しく暮らせる家を希望されています。
私にご相談があったのは、複数のハウスメーカーから提案を受けている段階です。

  

まず、『簡易敷地診断』として、日当たりの良く、庭を活用できるような家にするための配置計画のアドバイスをさせていただきました。

その後、会社が決まり間取りがある程度固まった段階で、『動画間取り診断』のお申込みを頂きました。
診断後に、間取りを確定した段階で、『最終チェックサービス』を受けていただき、その時点での悩みの解決や窓位置などの最終チェックを行っています。

Kさんの場合は、家づくりの最初の段階から、ご相談いただいていますので、とても理想的な形でサポートをさせていただきました。
ちなみに、『簡易敷地診断』『動画間取り診断』『最終チェックサービス』は、すべて『プレミアム動画間取り診断』にセットで入っております。

 

セパレートⅡ型のキッチンの使い勝手とは?

Kさんの間取りですが、Kさん家族の暮らし方を考えて検討した結果、気になる部分がありました。
それは、キッチンとカップボード、パントリーの関係です。

KさんはセパレートⅡ型のキッチンを希望していました。

セパレートⅡ型とは、このようにキッチンとシンクを分離しているタイプです。

 

コンロカウンターを壁面に、シンクカウンターを対面式に分けた開放的なレイアウト。
コンロ側は壁付きで、煙やにおいがリビングまで届きにくく、シンク側は対面で家族と
のコミュニケーションがとりやすいのも魅力。カウンターを分けて設置することで、限ら
れた間口でも対面式が可能です。

 

メリットとしては、シンク・コンロそれぞれの横に作業スペースを設けることができるこ
と。自宅でお料理教室をやりたいと思っている方にはぴったりです。デメリットとしては、
シンクからコンロへ移動する際振り返る必要があり、水を入れたお鍋を移動するとき
に、床にお水がポタポタ…なんてことも。

 

こちらは、私が監修している『INSIDEmagazine06』のインテリアコーディネーターもりりんさんの解説です。
このように、ちょっと上級者向けのキッチンではありますが、デザイン的にはカッコいいんですよね。

『キッチンを中心にみんなが集まれる』家を希望されているKさんには、ぴったりのキッチンです。

ただ、ちょっと問題だと思ったのが、収納量について。

こちらの図面でも解説しているのですが、このキッチンの場合、キッチン収納が少し離れたところにあるので、
横の動線がとても長くなってしまうんですね。

キッチン収納には、炊飯器や電子レンジも入る予定ですから、ちょっと面倒です。

  
最近は料理で電子レンジを使うことも多いですから、キッチンと遠いのはちょっと使いにくいですね。
そのため現在の収納の使い勝手をしっかり説明して、そのうえで、冷蔵庫を移動するなど、いくつか収納案を提案しています。

 

別案としてアイランドキッチンも提案

『動画間取り診断』では、最後に改善提案をいくつか間取り提案するのですが、その中で『アイランドキッチン』を紹介してみました。
セパレートⅡ型も、アイランドではあるのですが、今回の提案は、シンクとコンロが一体となっているキッチンです。
このメリットは、背面にカップボードを置けることです。

振り返れば、食品や食器をとることが出来、電子レンジなどの調理家電を操作できる、というのはやはり効率的。
家事動線を優先するのであれば、これが良いのでは?ということで提案いたしました。

もちろん、デメリットもあります。最も大きいのが、玄関から入ったときにコンロが丸見えになること。
見せるキッチンなので綺麗にしていれば良いのですが、セパレートⅡ型に比べるとデザイン性は劣ります。
また天井の化粧梁との干渉も検討する必要があります。

 

ただ、最終的には使い勝手を優先してアイランドキッチンを採用することになりました。
この他、1帖分の室内干し場や窓位置の変更、屋根のかけかたなどの改善提案も行っています。

 

インテリアパースを出してくれるとわかりやすいのだけど、、、、

このハウスメーカーさんは、しっかり内部パースを作成してくださっています。
インテリアの雰囲気はとてもわかりやすいですね。

ただ、収納や動線などを説明する、というよりは、雰囲気を確認するというものになっているので、間取りの打ち合わせには使いにくいですね。

 

このようにラフなもので良いで、説明用のパースがあるだけで、窓の位置などもわかりやすくなります。
打ち合わせ時には積極的に使ってほしいですね。

Kさんからの感想

船渡先生
お世話になります。
診断の動画や資料ありがとうございました!
ほとんどの提案されたものを採用していただきました(キッチンも素直にアイランドに変更しました。)お陰様で、家の形がとてもよくなりました。
また動画の公開の件ですが、ぜひ公開してください。

今後もよろしくお願いいたします。

間取り診断動画

Kさんのご厚意で、動画を公開させていただきました。プレミアム動画間取り診断は3部構成になっていますが、間取り診断部分のみ公開しています。

間取り診断の興味のある方は、こちらをご覧ください。

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では!

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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