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【もりりんの家づくり奮闘記①】契約前にべきこと

こんにちは!一級建築士で家づくりコンサルタントの船渡です。

先日、家づくりを始めたインテリアコーディネーターのもりりんと、間取りや契約について話しましたので、シェアしたいと思います。

目次

契約前に気を付けることは?

もりりんとは、三年ほど一緒に組んでお客様対応しておりますが、大手建材メーカーに勤務していたこともあり、建築もある程度分かってるし、インテリアコーディネーターとしても成長したなあ、と感じております。

もりりんには、家づくりの本も貸してあげたし、私のメルマガや教材も無償で読めるようにしてあげたし、質問があればすぐに教えてあげる、という、なんとも贅沢な立場です。さぞ、施主力がアップしたんだろうな、と思って話を聞いていたのですが、、、

もりりん

「だいたい、会社が絞れて来たので、契約をしようと思うのですが、何か気をつける点はありますか?」

 

「そうだね、今の間取りの仕様書はもらった?」

 

「まだ、仕様書はもらってないんです。」

 

「キッチンに拘りたいって言ってたよね?サンワカンパニーがいいとか言ってたじゃん?大丈夫なの?」

 

「見積もりには、衛生器具一式として、120万円って入ってました。」

 

「120万円で、キッチンとお風呂と洗面とトイレ?最低限の仕様じゃない?足りるの?それネット金額?」

 

「ネットだと思いますが、、、最終的には見積もりが出た時に、調整が必要かもしれないって、工務店の方に言われました。すごく親切で信頼出来る人なんです。」

※ネット とは、工務店が商社から仕入れる原価のこと

 

「、、、、、、、断熱はどうなの?こんなに大きな吹き抜けがあるなら、断熱性能を上げないと、厳しいよ。」

 

「それもわからないんです」

 

「、、、、、、マジですか、、、、」

デザイン優先の工務店はお金にルーズかも

実は、もりりんが契約しようとしているのは、設計事務所兼工務店のような会社です。施主の要望があれば、なんでも出来るし、色々と提案はするのですが、要望がないことについては、とりあえずお金をいれとく、という感じです。

施主の意識が高く拘りがある場合は満足いくものが出来るのですが、あまり勉強をしていないと、最低限の仕様しかみていない、という状況に陥ります。

例えば富士住建なら、どんな仕様かは、チラシを見れば一目瞭然です。
他のハウスメーカーや工務店もそうですよね。でも設計事務所や、ホームページを持たないような小さな工務店の場合は、

「とりあえず、なんでも出来まっせ。悪いようにはしないしないよ」

というスタンスになります。

これが悪い、という訳ではないのですが、施主はそれなりの指示をしないと後で痛い目にあいます。

私が以前在籍していた一億以上の超高級住宅だけをやる設計事務所も、お金が厳しくなると、窓のペアガラスをシングルガラスにする、ということを平気でやっていました。断熱性能とかよりもデザインが優先だからです。

お金に余裕があるなら良いのですが、大抵の場合、住宅ローンの枠は決まっています。ある程度の仕様を確保し、キッチンなどに拘ろうとすると削れる部分は面積を小さくするとかしかなくなります。

最初から分かっていればいいですが、夢を見させておいて、後でダメでした、家を小さくしましょう、と言われて納得できる施主は少ないと思います。

じゃあ、どうすれば良いのか?

以下をもりりんには以下の3つのアドバイスをしました。

1.仕様を指示する

・キッチンやお風呂など拘りたいものは、ショールームで見積もりをとり、工務店にその金額で入れてもらう
・断熱性能性能は、断熱等性能等級4をクリアさせる
・気密性能は、C値 1.0以下を目指す。
・耐震等級3をクリアする

2.見積書の仕様を明示してもらう

・見積書に入っている仕様が明確にわかるように、明記してもらう。
カタログのコピーなどでも良い。

3.資金計画書を作ってもらう

・家づくりに関する全ての金額が一覧でわかる資金計画書を作ってもらう。こちらには、本体工事の他に、解体費やエアコン、外構工事なども含めてもらう。

どれも当たり前のことなんですけど、設計事務所や小さな工務店〜特に親戚の工務店で建てる人は要注意〜では、そのようなカルチャーがないので、注意が必要です。

建築に関わっている、もりりんでさえ、この有様ですから、一般の施主にといっては、かなりハードルが高いです。

しっかり勉強してから、家づくりには望みましょうね。

 

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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