建て替えまで2週間となった2015年8月15日、ホテルオークラ東京の本館に宿泊してきました。
ホテルオークラ東京の本館が建て替えることは、昨年、発表された時に知ってはいましたが、恥ずかしながら 「ホテルオークラ東京 本館」がどれだけ素晴らしいホテルなのか?は知りませんでした。
ですが、 CASA BRUTUS の特集記事を読んでその美しさに感動。
Casa BRUTUS ニッポンが誇る「モダニズム建築」
更にたまたま、夏休みに子供が実家に泊まり、妻と二人きりの日が1日だけあったので、 思い切って泊まることにしました。
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ホテルオークラ東京とは?
そもそもホテルオークラ東京とは、何でしょうか? Casa BRUTUS から引用しますね。
1962年竣工。設計:谷口吉郎(ロビー)他。 世界に通用する独自のホテルを、という創業者・大倉喜七郎の思いのもと、 1962年に開業した<ホテルオークラ東京>。 当時の日本の最高の建築、工芸、を集約すべく、設計委員会と意匠委員会が設立され、 デザインされた。 「日本のモダニズムの傑作」と評価の高い本館ロビーは設計委員会委員長を務めた谷口吉郎のデザイン。
なるほど、 色々な方が設計に携わって出来たのが、<ホテルオークラ東京>なんですね。
ただ、この解説はちょっと違和感が。 「日本のモダニズムの傑作」 というと、モダニズム建築の代表みたいな感じに聞こえるのですが、 モダニズム建築って、なんか猛々しくてそっけない感じが、個人的にはします。
<ホテルオークラ東京>は、それらとは違い、色気がある、ところが良いのかな、 と実際に見て、感じました。
「日本のモダニズム」というくくりにするには、もったいないと思います。
著名人からの建て替え反対
クリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーさん他の著名人が、 建て替え反対のメッセージを送っています。
まあ、CASA BRUTUS の企画の一部ではあるのですが、 でも、反対する気持ちは、わかります。
ただ、私たち庶民にとっては、<ホテルオークラ東京>は、別世界過ぎるし、 ほとんどの人が存在自体を知らないんですよね。
確かに名建築ではあるけれど、建て替え反対が盛り上がることはないだろうな、、、 と思います。
これが、「東京タワーを解体する」というのなら、反対運動は起きるのだろうけど。
宿泊前に悩んだこと
高級ホテルに泊まった経験があまりないので、まず、何を着ていくか?で悩みました(笑)
まあ、よく考えたら、夏だし、皆さん、そこまでフォーマルな服装ではなかろう、と思い、ポロシャツとショートパンツとスニーカー、といういつもの感じで行くことに。
実際、行ってみると、若い方達は、結構オシャレでしたね。モデルさん?というような人や、個性的な服装で、サラリーマンじゃないよね、って方も多かったです。
ただ、中高年になると、普通な感じになるので、そこまで浮いてなかったとは思います。 (普通にお金を持ってそうな紳士淑女ばかりでしたが)
軽自動車は、さすがにない
愛車のムーブ(軽自動車)を停めようと駐車場に入ったのですが、どれも高そうな車ばかりでしたね。
この疎外感、10年前に二期クラブに泊まった時にも感じました(苦笑)
でも、一台だけ、軽自動車を発見、アルトの横が空いてたので、そこに停めてみました。 仲間って、心強いね(笑)
ロビーは、撮影大会のように、シャッター音が響き渡る
ホテルオークラ東京のロビーは、エントランスと一体なので、宿泊者じゃなくても、気兼ねなく入れます。
(受付は、入って右奥に隠れています)
そのため、 「絶対、宿泊者じゃないよね」という方達が、パシャパシャ、写真を撮りまくってました。
私も写真を撮っていたので、まったく人の事は言えないのですが、オークラの常連さんにとっては、ウザい感じだったかもしれません。
でも、最後だし、、、このロビーを前にすると、撮らないわけには、、、
と、心でつぶやきながら、私も撮影大会に参加したのでした。
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料金が高いことで保たれるコミュニティー
オークラは宿泊料金はそれなりに高いし、食事も凄く高いですが(ミートソーススパゲッティが3,000円!)、それって、単に儲けるためではなくて、客を選ぶためにしてるんだな、と実感しました。
今回は、建て替え前だから、かなりザワザワした感じでしたが、それでも、ギャーギャー騒ぐ子供はいないし、見てて不快になるような人もいません。
更に、レストランやバーになると、(料金が高過ぎて)普通じゃ入れないので、よりコミュニティー感が深まる気がします。
私達は、チェックインに時間がかかったため、その代わりにと、オーキッドバーのワンドリンクチケットをもらい、二人でワインを飲んだのですが、、、
周りは、5000円するカクテルを普通に頼んでいる家族とかばかりで、さすがにこの時ばかりは、浮いてました。
ただ、そういう世界を垣間見れたのは良かったけど。
客室は上品な和テイスト
スーペリアルツインに宿泊しました。 上品な客室で、ベッドには、鶴と亀の折り紙が。
ただ、ベッド上の絵画がちょっと斜めっているのは残念。 満室だったので忙しかったかな?
浴室は洋風
浴室は、かなり洋風でした。
窓廻りには、内窓が、、、
62年竣工の建物なので、窓は当然、シングルガラス。 冬は結露するわ、寒いわで大変、、、ということで、 内窓を設置していました。でも建てつけが悪く、キッチリ閉まらない、、、 もう解体してしまうので、そこまで気が回らないのかな?
他にも4階のEVホールの間接照明が一灯、切れたままになっていたりして、 ディテールの部分で、 もう解体だから、、、という感じがどうしてもしてしまいますね。
でも、フレンチトーストは最高
とはいえ、そういうのを差し引いても、素晴らしい宿泊体験でした。 ルームサービスのフレンチトーストとエッグベネディクトも美味しかったしね。
そんな感じで、最初で最後の、<ホテルオークラ東京>本館の宿泊が終わりました。 後、10日ほどで、クローズしてしまいますが、まだ宿泊は可能です。
夏の記念に泊まってみてはいかがでしょうか?
では!
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