制振テープって、どうなんですか?
という質問を、かえる家づくりスクールの会員さんから、頂きました。
恥ずかしながら、私は、制振テープについては、よくわからず、メーカーのHPなどを調べましたので、記事にしますね。
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制振とは?
そもそも、制振?耐震や免震とどう違うの? について、話しますね。
耐震
地震の力に対して、構造体の力で耐える技術。構造を丈夫にし、 地震力を受けても倒壊しないようにする。
耐力壁を配置し、 筋交いなどを設けることで、建物の各部分が破壊しないだけの強度を確保する。
すべての建築物に必須の要素である。繰り返しの地震においては、破壊は進行していく
(木造住宅における現状の耐震基準は、震度6程度の地震1回では倒壊しない事を定めている)。
Wikipediaより
制振
地震動をエネルギーとして捉え、 建物自体に組み込んだエネルギー吸収機構により地震が入力しても抑制する技術。
建物の揺れを抑え、構造体の損傷が軽減されるため繰り返しの地震に有効。 免震に比べて、コストは安価。
Wikipediaより
免震
地盤との絶縁などにより、地震力を受けないようにする。
基礎部分にアイソレータやダンパーを敷き、その上に建物を設置することにより、 地盤の揺れに建物が追随しないようにする。
あらゆる規模の建築物に有効だが、コストは大きく、普及率は高くない。
Wikipediaより
全てWikipediaからの引用だと、やっぱわかりにくいですね。
簡単に言うと、
耐震は、家をガチガチに丈夫にして壊れないようにする、 全ての建物に必要な考え方ですが、 耐震だけだと、繰り返し地震を受けると、弱くなる。
制振は、地震のエネルギーを吸収することで、 揺れを抑えることが出来、 繰り返しの地震に有効で、免震よりも安価。
免震は、建物を地震の揺れに影響を受けないように、 建物と地盤の縁を切る技術だが、高価なためあまり普及してない。
ということになります。 これだけ読むと、「制振」がいいんじゃね? って感じですね。
Wikipediaのこの項目の著者は、制振を推してる方なのかな?
制振テープとは?
で、今回とりあげる「制振テープ」は、「耐震」+「制振」のための部材です。
制振テープは、アイディールプレーンというメーカーが作っています。
アイディールプレーンは、他にも、床置きの免震システムや、家具の地震対策商品など、 地震の揺れ対策の商品を販売しています。
地震の揺れのエネルギーを吸収することで、 揺れを低減するのが制振でしたが、
通常は、下記のようなダンパーを設けます。
これに地震力が伝わることで、地震の揺れを低減できます。 見た目は違いますが、制振テープも原理は同じです。
制振テープの場合は、構造用面材と柱、梁、土台の間に設置します。
地震力は、構造的に「強い」部分に集中しますので、 構造用面材で固められた耐力壁部分に制振テープを張ることで、
地震の揺れを吸収しやすくするのです。
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動画を紹介
アイディールプレーンには、3つのセールスポイントがあります。
業界最大の制振性能
三者で共同開発
110年の耐久性
詳しくは下記の動画で説明されてます。
実物の建物での実験の様子も撮影されていますので、 是非、見てください。
(NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀 みたいな編集になってます)
以下では、動画では紹介されてない内容について、話しますね。
1階は揺れる
制振は基本的に、1階は揺れます。
なぜなら、1階床は地面と同じ動きをするからです。 2階以上は、揺れが低減されます。
(インタビューを受けた方も、2階にいた、とおっしゃってました)
価格
制振テープを導入した場合、1棟に1000mくらいはテープを使うそうです。
価格は、20~30万円程度らしいです。あとは大工さんの手間ですね。
気密性が上がる
外張り断熱の場合ですが、柱や梁に直に両面テープを張って、釘をうつので、 気密性はかなりあがりそうな気がします。
また、通常の制振と違い、断熱欠損にならないのが良いですね。
耐震等級を上げるのと、どっちが良い?
耐震等級3をとるのと、制振テープを張るのと、 どっちが良いか?というのは迷うところですね。
動画の実物実験は、恐らく耐震等級1の家かと思いますので、 等級3との比較はされてないと思います。
個人的には、耐震等級を下げて、制振テープを張る、 というのは、どうかな?とは思うので、
制振に拘るのであれば、 「耐震等級3 + 制振テープ」 の組み合わせが良いかと思います。
これなら、万が一、制振テープが効かなくても、 安心です。
以上です。
では!
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