先日、紹介したOT邸ですが、リビングから昇降する階段が、鉄骨のスケルトン階段になっています。
スケルトン階段(ストリップ階段とも言います)は、蹴込板や、手摺壁がない階段のことで、視線が抜けることから、
開放感あるリビングにしたい場合などに、採用します。
私も何度か、見積もりを取ったことありますが、高いんですよね、鉄骨を使うと。
で、木製で作ることが多かったです。
でも、OT邸は違います! 鉄骨です。
じゃ、ナンボするの? ってのが気になりますよね?
聞いてみたしたら、気前よく内訳まで教えてくれました。
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階段部材の用語解説
金額にはいる前に、先ほどから専門用語が出てきてますので、解説しますね。
踏板・・・足を乗せる部分の板です。
蹴込板・・・踏板の間に入れる垂直の部材です。スケルトン階段では、ここがなくなります。
手摺壁・・・手摺を固定するための壁です。
ササラ桁・・・踏板と蹴込板の支える部材です。
手摺子・・・手すりを支えるための柱のような金物です。
階段受アングル・・・壁で踏板を固定する時に使うL型の金物です。
これで、階段周り部材の用語は、一通り説明しました。
では、価格について話しましょう。
スケルトン階段の総額
OT邸 スケルトン階段総額(2層分)
約865,000円 (経費、設計費込、税抜)
OT邸は、二層分の階段があるので、二階建てのリビング階段だけなら、半額くらい、と考えてください。
つまり、40~45万くらいです。
もし家の見積もりをお手持ちなら、ちょっとみてください。 そんなに変わらないかもしれません。
以下は内訳になります。
●鋼製階段部材
・2層分 階段受 ササラ ¥306,500
・階段受アングル 27台 ¥29,700
・階段手摺子 4本 ¥44,000 →合計 ¥380,200 …①
●踏板(IOCというフローリング材屋から施主支給)
・2層分 階段 合計 ¥231,400 …②
●手摺(木製)
・2層分 ¥4,800 …③
●大工手間 単価¥75,000/坪×約1.5坪 → ¥112,500 …④
合計(①+②+③+④)¥728,900
●経費、設計費
(工事原価)728,900×18.75パーセント…⑤
①~⑤の合計金額 = 865,000円
経費について
見積もりの最後の経費部分は、どれくらい乗せるかは、建築会社次第です。
工務店なら、20~25パーセントですし、 ハウスメーカーなら、30~40パーセントになります。
あと、内訳の価格に、既に経費を上乗せしている場合もあります。
この内訳書でも、経費(建築会社の粗利)は、18.75% とありますが、本当のところは、分かりません。
ので、内訳はあくまで、参考で見てくださいね。大事なのは、総額です。
ちなみにOT邸を施工した建築会社は、鉄骨階段をよく採用するので、
納めや原価を把握していることもあり、比較的安く出来ていると思います。
逆に、あまりやったことない会社ですと、
鉄骨階段専門業者に見積もりを一式でとったりするので、 結構、高めの数字になりがちです。
「こんな感じで見積もって」
で、簡単な図面で依頼をかけてしまうので、 どうしても高くなりがちです。
「スケルトン階段をどうしてもやりたい!」
という場合は、 施工実績がある会社にお願いした方が良いと思います。
ちなみに、 見積もりの内訳は、建築会社側で個別に操作することは多いです。
例えば、フローリングのような価格が比較しやすい部分は、ほぼ原価で計上して、
それ以外の、例えば構造材や基礎などに載せる、などです。
これは競合会社や施主支給対策のためです。
そこは建築会社の考え方や見せ方の問題なので、
建築会社同士の相見積もりを比較する場合は、 「総額」と「仕様」で比較するようにしましょう。
では!
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