こんにちは!一級建築士の船渡です。本日は敷地延長について解説します!
敷地延長とは?
敷地延長とは、道路から通路を通って奥の敷地に通ずる形状の敷地のことで、 その形状から、旗竿敷地ということもあります。
この敷地に家を建てたいのであれば、 間口の幅は、2m以上必要です。
なぜか?というと、建築基準法で、 (建築できる)敷地は、2m以上、道路に接するように決められているからです。
接道距離の2Mはどのように測るか?
接道距離と聞くと、実際に道路に接している距離を想像しますが、実際は、直径2Mの円が通るか?で判定します。これは火災などでの避難しているからです。
そのため、上図のように、実際の接道部分で2Mあったとしても、接道距離としては2Mに満たない場合は、2M接道されているとはいえず、確認申請を出せない(建築できない)土地、ということになります。
敷地延長のパターン
最低2m、という基準があるため、昔の分譲地は、2mキッチリのものが多かったのですが、これですと、駐車場として使うことは難しくなります。
このように、敷地が二つ並んでいれば、交互に入れることで、なんとか駐車できます。
ただ、駐車してしまうと隣地の敷地を跨がないの自分の家に入れないので、
最近は、間口を2.5~3.0mは、取るようになってきました。
(ちなみに、一般の駐車場の幅は、2.5m程度です)
これなら、駐車場としても使えますね。
日当たりは、悪いけれど、、、
道路に2mしか面してなく、廻りを家で囲まれているので、 当然、日当たりは悪くなります。そのため、二階リビングが多くなります。
ただ、周りの敷地を注意深く観察すると、 視線が抜ける方向があったりしますので、
その方向に窓を作る、などして、 なるべく光を入れるようにすることは出来ます。
意外に多いメリット
敷地延長の敷地には、メリットもあるんです。
1.防犯性が高い
角地や広く道路に面している敷地に比べて、そとから見えにくいため、 空き巣が様子の観察しにくいことから、防犯性には優れています。
逆に、空き巣に狙われやすいのは、公園に面している土地です。 観察しやすく、逃げやすいので、狙われるんですね。
2.外観や外構にお金をかけなくてよい
何しろ、外から見える部分が少ないので、 見た目にあまりお金をかけなくても済みます。
その分、インテリアにお金を使いたいですね。
3.道路斜線の影響が少ない
道路からかなり後退しているので、 道路斜線の影響はほとんど受けません。
4.北側斜線は天空率で緩和しやすい
説明すると長くなるので、こちらの記事を読んでほしいのですが、
上記のような敷地の場合は、 北側斜線の天空率緩和がすごく有利になります。
以上です。
意外に、悪くないと思いませんか?
土地を探している方は、2階リビングに抵抗がない方であれば、 敷地延長敷地も是非、ご検討くださいね。
では!
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