前回は、プロパンガス会社を変えることで、ガス料金を下げる方法をお伝えしました。
今回は、新築住宅でプロパンガスの場合の注意点、、、というか、絶対にやってはいけないこと、について話します。
1.プロパンガスの工事費がタダの理由
お住まいの地域で都市ガスがなく、新築のお住まいがプロパンガスの場合、特に指定がなければ、工務店指定のプロパンガス屋さんがガス工事を行います。
プロパンガス屋さんは、無料でガス配管をやる代わりに、そのまま、そのガス屋さんにお願いする、というパターンが多いです。
無料でやってくれるだったらラッキー、、、ではないのです。
初期工事、給湯器等をガス会社が負担する代わりに、あなたは10~15年間の「無償貸与契約」をプロパンガス会社と結ぶことになります。
もちろん、建築費が安くなるのは魅力なのですが、、、これって、施主がプロパンガス会社からお金を借りて、ガス料金の中から10〜15年ローンで返済しているようなものです。
しかも、どれだけ借りているか(工事費の総額)は不明、どれだけの金利をかけられていれのかも不明、ガス料金はプロパンガス会社により任意に設定できる、 という、かなり無茶な条件です。
こんなの、サラ金でも、ありませんよね。
2.途中解約の場合は、違約金が発生する
「無償賃貸契約」を結んだ場合、途中解約をする場合には、違約金が発生します。
違約金の支払いは、これまでの経過年数に応じて、お金を清算する、という形で行われます。
しかも、工事費は、通常よりもかなり高く設定されているので、我々は多くの負担を強いられます。
これに納得いかない!と裁判を起こしても、この契約書があれば法律に抵触しないため、大抵、消費者の敗訴になるそうです。
なにしろ、プロパンガスは、自由料金・自由契約ですから、プロパンガス会社と消費者が自由に契約した結果、ということになるわけです。
3.賃貸アパートやマンションのオーナーには好都合なシステム
このガス工事費をガス料金に上乗せする方式は、賃貸アパートやマンションのオーナーにとって好都合です。
なぜなら、プロパンガスの工事費は、プロパンガス会社が無料でやってくれ、その支払いは、入居者のガス料金に上乗せされることで返済するのですから。
しかも、通常、部屋を借りる時に、ガス料金まで気にしませんから、入居者募集にも影響しません。
まあ、私が昔在籍していた建設会社で、同じことをやっていたので、エラそうに批判は出来ないのですが、、、あんまり、フェアとは言えないやり方ですよね。
4.プロパンガス料金を最初から安くするには
ここからは、新築住宅に限って話しますね。
プロパンガス料金を入居時から安くする方法は、建築工事費にガス工事費を含めてしまうことです。
これで、プロパンガス会社とは、「無償賃貸契約」を結ぶ必要がなく、自由にプロパンガス会社を選ぶことが出来ます。
注意点は、工務店、ハウスメーカー選びの時に、プロパンガス工事費を建築費に入れるよう、条件をつけること。
また、明細ももらってください。
プロパンガス工事費が入った状態で、各社が出した工事費を比較することで、適正な工事費で、プロパンガス工事を行ってもらうことが出来ます。
5.プロパンガスの工事費の目安
プロパンガスの工事費は、一般に、8万円程度で、済むそうです。
都市ガスと違い、ボンベから給湯器までの距離が短いので、そもそも、工事費はかかりません。
ただ、無償賃貸契約の場合は、15万円くらいの設定になります。 年に一万円を15年で、15万円って感じです。
倍近くことになるんですね。
これは、金利6パーセントくらいの計算になります。金利0.6パーセントの住宅ローンがあることを考えると、約10倍の暴利です。
給湯器なども付けてもらった場合は、もっと負担は増えます。
しかも、ガスを沢山使う場合は、沢山支払うことなるし、ガス料金もガス会社が自由に設定できるわけですから、負担はもっと多くなります。
ので、必ず、請負契約時に建築費に含めてもらい、計上されている工事費は、上記を参考にチェックしてくださいね。
6.プロパンガス会社の探し方
プロパンガスの配管工事はどこでやっても良いですが、プロパンガスを供給してもらうのは、適正価格の会社を選びましょう。
まずは、こちらのサイトで適正価格を知って、その条件で提示してくれる会社を探します。 工務店が使っているプロパンガス屋さんに、この適正価格を元に、ガス料金の交渉しても良いですね。
一番の近道は、このサイトを運営しているプロパンガス料金消費者協会 に、相談してみることです。 あなたの住んでいる地域で、この協会が設定している適正価格を遵守しているプロパンガス会社を紹介してくれます。
常に、このサイトで適正価格を提示しているので、急に価格が上がったような場合も、すぐにチェック出来ますし、トラブルがあった場合は、協会に文句を言えば仲裁に入ってくれます。(まず、トラブルはないようですが)
まあ、このサイトだけ紹介するのも、どうかと思うのですが、他に自信をもってお勧めできるサイトがないんですよね。
次回は、適正なガス料金になった上で、さらに、ガス代を安くするための方法を、 まとめてみたいと思います。
では!