メルマガの読者さんから毎日のように、 家づくりについての相談をいただいています。
その中で多いのが、
「建築会社選びの悩み」と、 「設計者からの提案がない」ということです。
「建築会社選びの悩み」については、 メルマガでしっかりお話してますので、参考にしてください。
今回は、「設計者からの提案がない」について話します。
設計者が施主に提案をしない二つの理由
「設計者からの提案がない」との相談ですが、 実は、最初から、 提案がなかったわけではないのです。
プランの提案なしに契約する、というのは、 ハウスメーカーや工務店ではあまりないので、
契約前に建築会社から、 提案は受けているはずです。
そして、 見積もり的にも、 プラン提案でも気に入った建築会社と契約、 となっているはずなので、
そもそも、 あなたを担当する設計者は、 「提案が出来ない設計者」ではない、 ということになります。
では、なぜ、 「設計者から提案が出てこない」のか?
不満を持つ施主には、 二つの共通点があります。
1.何度もプラン変更をしている
2. 施主が間取りを考えてくる
1の場合、設計者は、 早めにプランを固めたいので、
あまり施主を迷わすような、プラン提案はしない、 と決めているか、
単純に、1物件にそれほど時間をかけられない、 という理由で、提案が出来ません。
ハウスメーカーの設計担当者は、 かなりの数の物件を抱えています。
私の知り合いの設計者は、 ローコスト系のパワービルダーに勤めていますが、
同時に16件の物件を担当している、 と言っていました。
それだけの物件を抱えているので、 いつ決まるかわからない間取り打ち合わせに、
時間をかけられない、という風になるのでしょう。
2は、施主が考えてくれるのであれば、
設計はそのチェックだけですればよい、 という理由です。
設計者は、施主がやりたいと思っている間取りなら、 それを実現してあげれば、問題ないでしょう、
もし、それで使いにくい家が出来たとしても、 施主が望んだことだから、クレームになることもないだろう。
という計算が働いているかもしれません。
でも、施主の立場からしてみたら、
せっかく専門家と打ち合わせをしているのだから、
自分達が考えつかないような提案をしてほしい! と思いますよね。
「色々打ち合わせしたけれど、
結局、 私が言ったそのままの間取りになっているよね。
設計担当は、 はいはいと、その通りに書いてくれるけれど、
私みたいな素人が書いた間取りそのままで、
家を建ててしまって、良いのかしら?」
と感じてしまうのは当然だと思います。
ただ、この状態で設計者に、
「もっと素敵な案を出してください」
と言っても、 設計者も困ってしまいますし、
「この案が一番、良いですよ」
という、 説得をしてくるに違いありません。
実は、こういうことを施主から言われて、
「施主の言う通り間取りを作ったのに、文句を言うのって、 どうすりゃいいんだよ!」
って思う設計者は、残念ながら結構多いです。
(私は逆に燃える方ですが)
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設計者にアイディアを出してもらう方法
ので、 具体的なオーダーを出してみましょう。
例えば、
「1階の間取りの方向性はこれで良いと思います。
ただ、2階が無駄な廊下部分や、 全室南向きでない点が不満なので、
そのような提案をいただけますか?
2階の変更に伴い、 階段位置は変更しても構いません。
また、2階の各洋室には、
ベッドと勉強机がおけるようにレイアウトしてくださいね」
こんな感じで工務店にお願い出来れば、 より具体的な提案が出てくると思いますよ。
コツは、
要望と共に、 調整して良いポイントを指示すること。
今回は 「階段位置を変更しても構いません」 という一文があるため、
「階段位置」を移動することで、 「2階の間取りを調整する」ことが可能です。
何十件も家を建てている住宅のプロなら、
「もうちょっと違う案がみたいわ」
というだけで、 私達にあった素敵な案が出てくるだろうと思うのは、
はっきり言って、期待のしすぎです。
設計が煮詰まってきた段階で設計提案を求める場合は、
具体的な要望事項を伝えてあげるとで、 よりブラッシュアップされた案が出てきます。
家族で要望を整理したうえで、 担当者に指示するようにしましょう。
ではー。
PS
それでもダメな場合は、かえるけんちく相談所にお問い合わせください。
間取りで後悔、、、という最悪の結果にならないよう、
納得いくまでしっかりした提案を行います。