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窓の解体新書 1 引き違い窓のメリットとデメリットとは?

私が主催している かえる家づくりスクールで、全3回の通風講座 の配信準備をしています。

通風に関する様々な知識を施主が使いやすいように落とし込むのが、なかなか大変だったのですが、面白いものになりそうです。

その中で、窓の種類や性能についても解説していますが、 スクール会員さんだけでなく、多くの方に知ってもらった方が良いと思い、ブログで書くことにしました。

よく使う定番の窓の、分かっているようで知らない性質について、シリーズでお話していきます。第一弾は、引き違い窓です。

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無印良品の縦の家も引違窓をうまく使っていました。

 

日本で、窓といえば、引き違い窓を思い浮かべる人が多いと思います。 一戸建てでも、マンションでも、大抵、幾つかはついているはずです。

大きさは様々ですが、 床から立ち上がって出入りできるものは、特に、掃き出し窓と言います。

 

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目次

特徴

様々な大きさがあり、どんな用途や場所でも対応できる、オールマイティな窓。 ただ、使われ過ぎたせいか、デザイン重視の建築家からは、敬遠されることも。

日本では知名度バツグンですが、輸入窓の場合は、引き違いはあまりなく、 片引(片方の窓が固定されている)が一般的です。この方が窓の気密性が上がります。

最大の特徴は、窓を開けた時に場所を取らないこと。面格子をつけたい、 シャッターをつけたい。 狭いバルコニーにつけたい。などの要求を楽々クリアーします。

 

出没場所

どこでも使える汎用性の高さが引き違いの良いところです。 ただ最近は、スッキリしたデザインが好まれるているため、 少し昭和の香りのする引き違いの活躍の場所は減っています。

主にリビングなど、庭やバルコニーに出るための掃き出し窓として、 使われることが多いです。出入りのし易さは、開き戸よりも断然高く、 バリアフリーにも対応します。

 

得意技

 

大面積の開口をとれること。

開けやすく閉めやすいこと。

出入りができること。

バリアフリーに対応すること。

開けた時に、場所を取らないこと。

3階建の場合は、非常用進入口に替わる窓として使えること。

 

防犯

出入りが出来る、ということは、防犯上、弱点になりやすい、とも言えます。 防犯意識の高い方には、防犯ガラスの採用などもお勧めします。 ただ、ロックのし忘れによる空き巣被害の方が多いようですが。

セコムなどに入ると、鍵を完全に閉めないと、 外出できないよう設定することも出来ます。 忘れっぽく、防犯が気になる方には良いかもしれません。

 

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通風

引き違い窓は、正面からの風は受け入れ易いですが、脇を通る風を呼び込むのは、苦手です。 通風が必要な夏季は、南風であることが多いので、南側に掃き出し窓を設けるのは、通風的にも合理的と言えます。

また、LIXILのアリーズなどの電動シャッターには閉めたまま通風出来るものもあります。 それと、引違窓の組み合わせれば、夏、安心して窓を開けっぱなしで寝ることが出来ます。

 

デメリット

窓を開けた時に、視線が通ること、が実は最大の弱点です。

掃き出し窓などは、レースのカーテンなどで対応しますが、トイレや浴室、洗面所につける小窓には、カーテンって、付けないですよね。 対策としては、外側に目隠しルーバーを付ける、などがあります。

 

蛇足

設計者としては、引違をうまくデザインに取り込むのは、意外に難しいです。 バルコニーがある場合は良いのですが、腰窓だと、、、 でも、窓の大きさに対してのコスパは最も高いと言えるのが引違です。 上手に活用したいですね。

 

以上です。

では!!

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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