4月は、建材メーカーが一斉に新作を出しますね。 今回は、LIXILのシステムキッチン リシェルPLATをショールームで観て触ってきたので、レビューしますね。
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リシェルPLATの名前の由来
「生活を楽しむキッチン」が、リシェルPLATのブランドメッセージです。 では、PLATの由来は、というと、
キッチンは、暮らしのプラットフォーム。 あらゆる空間に溶け込み、食を中心とした豊かな暮らしを発着陸させるキッチン。
だそうです。
PLATは、プラットフォームの略だったんですね。
原研哉さんがデザインした家具のようなキッチン

無印良品のアドバイザリーボードのメンバーとしても活躍している原研哉さんがデザインしています。
アドバイザリーボードとは、ブランドコンセプトを維持するために外部のデザイナーで構成された組織だそうで、現在はグラフィックデザイナーの原研哉氏、クリエーティブディレクターの小池一子氏、プロダクトデザイナーの深澤直人氏、インテリアデザイナーの杉本貴志氏と、そうそうたるメンバーで構成されています。
リシェルPLATは、その一人の原研哉さんがデザインしていますので、シンプルかつ機能的で、素材感のある、これまでのLIXILにはないキッチンになっています。
確かに無印の家具と合わせると、しっくりくる感じがしますね。
トータルコーディネートでシェア拡大が狙い

デザイン的には無印のようにシンプルでナチュラルなテイストを好む方がターゲットにした、と見えますが、LIXILとしては、この賞品で部屋全部をトータルでコーディネートする、という狙いがあるようです。
LIXILの営業の方とも話したのですが、LIXILは建具やフローリングなどの建材はまだまだ弱いそうです。
これまでも、クリエカラーなど、水廻りの設備とドアやフローリングを同じ色でコーディネート出来るようにしていましたが、正直、他のメーカーのものでも、コーディネートが可能な、ありきたりのカラーでした。
今回は、クリエカラーでの展開とは違い、リシェルPLATという個性のあるブランドを立ち上げて、それに合う、家具や建具を揃えて、トータルコーディネート出来るようにしている点が、面白いし、LIXILならでは、と思います。
また、2016年4月時点で、建材各メーカーは、MDFという建具の基材が海外工場の事情で供給不足になっている関係で、室内ドアなどが品不足になっているらしいのですが、LIXILは、その影響を受けてないので、この機会に一気に建具のシェア拡大したい、と意気込んでいるようです。
価格
リシェルPLATの価格は、リシェルSIよりは、安価です。リシェルSIと、アレスタの間になるようです。
ただ、リシェルSIとはパーツが違うので、一概に、安い、高いは言えないのですが。
リシェルPLATのオススメポイント
原研哉さんがデザインしてるだけあり、リシェルPLATならではの試みがいくつかなされています。
キッチンと家具を一体的に計画出来る

オーダーキッチンなどではよくありましたが、大手メーカーのキッチンでは、 テレビボードなどの家具とキッチンが同じ面材でつくれるっていうのは、ありませんでした。
また、テーブルも一体に計画出来ます。 ただ、テーブルは動かすことが出来ないので、家族構成や生活スタイルが変わる可能性がある場合は、 固定しない方が良い気はします。
トレーが木目柄でキレイ

引き出しの中のデザインにこだわるのって、今までなかったですね。 ここに入れる調理器具も、ある程度選んだものを入れたくなりますね。
・カウンター勝ちのエンドパネル

マニアックな話ですが、これまでのエンドパネルは、こんな風に、エンドパネルの方が出っ張るデザインになっていました。 これはこれで、機能的には優れているのですが、PLATはあくまでデザイン重視なので、 カウンター勝ちになっています。
引手のデザインがシンプルでスッキリ

引手のデザインも美しくなりました。 これまでは、ライン引手といって、扉を彫り込むものになっていましたが、意外に目立つんですよね。 これがミニマムデザインの引手になりました。 見た目、手掛かりが少ないように見えますが、特に問題なく、引くことが出来ました。
フル扉仕様だと、食洗器の存在感を消すことが出来る
実物を見たとき、あれ?食洗器ないじゃん、と思ったけど、ついていました。 これ、いいですね

このように、ディテール部分でのこだわりが随所に感じられるデザインになっていますね。
リシェルPLAT採用前に知っておきたいこと
リシェルSIと、リシェルPLATでは、キッチンの考え方がかなり違います。 どちらかというと、リシェルSIの機能をそぎ落とした感じがします。 そのそぎ落とされた部分についてお話ししますね。
扉の面材は、4色8種類

キッチンの扉の面材は、4色8種類になりました。
これによって、PLATであれば、他の建具やフローリング とコーディネート できますね。
収納量が減りました
リシェルSIをはじめとして、LIXILのキッチンは、収納量が多いのが売りだったのですが、 リシェルPLATでは、台輪部分の収納をなくしています。

ここは、500mlのビールがそのまま入る、ってのが良かったのですが(笑) デザイン的な意味合いからか、PLATでは、あえてなくしています。

カウンターの立ち上がりがなくなりました。
カウンターがフラットですっきりしたのですが、カウンターの立ち上がり部分はなくなりました。 この部分ですね。

TOYO KICHENでもこのようなフラットカウンターを採用していますね。 かっこいいですが、液体などをこぼした場合などは、ちょっと心配ですね。
最後に、、、
正直、パッと見た感じは、派手さはないキッチンなのですが、さりげない部分でのこだわりがあり、 空間として考えると、コーディネートしやすいかな、と思います。

ただ、ショールームだと、そこまで家具展示がないので良さが伝わりにくいですね。 今度は、部屋に、家具などと一緒にコーディネートされているのを観てみたいですね。
では!