前回までのあらすじ 夏祭りの金魚すくいで金魚をゲットした僕は、 名前をキンちゃんと名づけて、 家に持ち帰る。 でもおじいちゃんの家には、 穴の開いたバケツしかなくて、、、
バケツの穴をふさぐことに賛成してくれたおじいちゃん。僕は新しい水槽が欲しかったけれども、 文句は言えない。バケツにはたくさん穴が開いているけれども、 全部、ふさいでくれるのかな?
おじいちゃんは、元大工さんだけど、 結構、面倒くさがり屋なんだよなー。適当なところで終わらせそう、、、
おじいちゃん、 悩んでないで、早く穴をふさいでよ!!
もし穴が全部ふさがったら、 キンちゃんのお友達に、 ピンクの金魚も飼いたいな、、、名前は、、、ピンキーにしよう!
「よっしゃー、穴塞いだぞぉ!」
やった、ありがとう、おじいちゃん。どんな感じ?
むむむ、、、ちょっと、微妙、、、 まだ、穴あいてるじゃん、、、やっぱ水槽買ってよ、、、 でもクリスマスプレゼントは、3DSにしてね。
断熱性の基準とは
住宅の断熱性能には基準があります。
おじいちゃんが穴を塞いだバケツの性能は、 次世代省エネ基準、 に基づくものです。
「僕」がおじいちゃんのバケツを見て微妙、、、 といったように、 確かに、次世代省エネ基準をクリアした場合、 快適性はあがりますが、 まだまだたくさんのエネルギーが必要です。
以下に、バケツの性能の基準を、 Q値という断熱性の指標で表してみました。
水の量は温熱環境を表します。 次世代省エネ基準とトップランナー基準では、 バケツの水の量を同じに保つためには、 次世代の方が、たくさんのエネルギーを、 注がなければなりません。
また、少ないエネルギーで温熱環境を保てる方が、 室内は快適です。
ドバドバと水が入ってくるバケツの中では、 キンちゃんも快適とはいえないですよね?これを突き詰めたのが、パッシブハウスになります。キンちゃんも、ガールフレンドが出来てうれしそうですね。
断熱性に応じたプランニングを
このように、 一言で高気密高断熱住宅と言っても、 断熱性にはかなりの違いがあります。
次世代省エネ基準のバケツで、 たくさんの水量(=広い空間)を保とうと思うと、 ジャバジャバ水を入れる必要があり、 ランニングコストもかかるし、 快適ではなくてってしまいます。逆に、パッシブハウスですと、 家を一室空間と考え、 間仕切りを少なくすれば、 6畳用エアコン一台で家全体の冷暖房が、 可能にもなります。
断熱レベルにより、 省エネ性と快適性を失わないプランニングの目安は、 以下のようになります。
次世代省エネレベル Q値2.7(Ⅳ地域)
広い空間は間仕切れるようにする。 リビング階段や吹抜けには、寒くならない工夫が必要。
トップランナーレベル Q値1.9(Ⅳ地域)
快適性を失わずに、開放的な間取りが可能。
パッシブハウスレベル Q値0.7(Ⅳ地域)
家全体を一室空間にすることで、 冷暖房エネルギーを最少に出来る
断熱性があがる、 ということは、快適であるばかりでなく、 プランの自由度も上がる、ということなんですね。では、また!