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ARCHITREND VRの体験レポート~VR CADソフト紹介③~

家づくりの打ち合わせで使われているVRの紹介企画3回目は、福井コンピュータアーキテクトのアーキトレンドVRを紹介いたします。

前回分の記事はこちら

目次

福井コンピュータアーキテクトとは

アーキトレンドは創業1979年に老舗 福井コンピュータ(本社 福井県)が開発販売している3D CADです。
(現在は、関連会社として福井コンピュータアーキテクトとなっています)

1987年にリリースされ、以前は『Archi-TREND』という表記でしたが、今は、『ARCHITREND ZERO』となっています。

アーキトレンドといえば、3DCADとしては建築業界ではかなり有名で、これまで38,600社が採用しているそうです。
リフォーム業界で活躍している私の知り合いもアーキトレンドを使っていると言っていました。(VRは面倒だからまだやってないとのことでしたが、、、)

プレゼンや図面作成はもちろんのこと、外皮性能計算(断熱の計算)や構造計算、見積もりまで出来てしまう、という優れもので、使い勝手は良さそうですね。

有名ではありますが、どちらかというと工務店向きです。設計事務所の場合は、AUTO CADとか、VECTORWORKS、JWWなどを使うことが多いかもしれません。建築家は、工務店が使っているCADは使いたくない!みたいなとこあるかも(笑)または導入費用がかかりすぎる、というのがネックかなと思います。

福井コンピュータは、『ARCHITREND ZERO』の他にも土木や測量関係のCADソフトも開発販売しています。

ARCHITREND ZEROとは

3D建築CADシステム ARCHITREND ZEROは、基本設計→プレゼン→実施設計→確認申請→省エネ計算→構造→積算 という営業~設計~積算の全ての工程を一気通貫できるソフトです。前述しましたが、全国で38,600社が採用しており、地場のTOP10ビルダー(工務店)の75%以上が利用しているそうです。うーん、かなり浸透していますね。

こちらは、ARCHITREND ZEROの紹介動画です。

私も以前、ARCHI CADという3D CADを使う設計事務所に勤務していました。ARCHI CADも基本設計からパース、実施設計まで出来るソフトなんですが、実際は展開図や詳細図などは、AUTO CAD LTという2次元ソフトを使っていました。3D CADは、コンピューター上の建築物を作ってしまうので図面の不整合が起きにくいというのが利点なのです。つまり窓の位置を移動したら、平面、立面、パースなども全て移動してくれるので、修正し忘れというのがなくなります。ですが、図面や納まりに拘りがあるような場合は対応しきれない(あるいは、対応させようと思うと大変な労力がかかる)といった理由で、3D CADと2D CADをどちらも使う、というのはよくあるスタイルですね。

ただ工務店の場合は、商品として共通の納まりを決めていたり、物件ごとに詳細図を書いたりしない場合がほとんどなので、ARCHITREND ZEROのような3D CADとは相性が良いのかもしれません。

 

ちなみに、ARCHITREND ZEROのスキルアップのためのスクールや教材も充実しています。工務店側としても社内で教育するよりは、こういうスクールに行かせれば楽だし、福井コンピュータも収益の柱になっているようです。一度、ARCHITREND ZEROを採用すれば、オプション購入や教育、バージョンアップなどで安定した収益が見込めるってのは良いビジネスモデルですね。

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ARCHITREND VRとは

ARCHITREND ZEROのオプションとして、2016年7月に発売されたのが、『ARCHITREND VR』です。

ARCHITREND VR の紹介動画

ARCHITREND VRシステムのカタログにVR導入のメリットが記載されていました。

1.集客力アップ
2.施主との距離が縮まる
3.展示場建設・運用コストの削減
4.イメージ共有でトラブル軽減

という感じです。
工務店向けのメリットですから当然ですが、営業的なのが多いですね。

施主にとってもメリットは、下記で書きましたので参考にしてください。

ARCHITREND VRならではの特徴としては、3D CADのARCHITREND ZEROで作ったデータを変換すれば、すぐにVRとして活用できることですね。

既にARCHITREND ZEROを導入している工務店にとっては、他のソフトを入れるよりは、ARCHITREND VRの方が入れやすいですよね。これまでの実績がある3D CADですから、他社に比べて非常に有利ですね。

また、福井コンピュータが運営している3D カタログ.COMというサイトと連携しているのも魅力です。
3D カタログ.COMは、国内建材設備メーカー180社の商品が3Dデータ化されていて、施主も自由に見ることが出来ます。
キッチンもグレードや色、設備機器を様々に選ぶことができ、そのデータをARCHITREND VRで、VRで再現できるんですね。

つまり空間のシミュレーション段階だけでなく、設備や仕上げの確認もVRで出来るわけです。
間取りも設備も仕上げも全て決まった、じゃあ、実際どうなっているのか?をVRで最終確認しようってことも、(工務店さえ労力を惜しまなければ)可能です。

またこのように構造躯体も立ち上げることが出来るのも面白いですね。
これは、設計者や監督も活用できそう。

その他、活用事例はこちらで確認できます。

ARCHITREND VR 導入レポート

ARCHITREND VRを体験してみた

では、体験レポートをしていきましょう。
今回は、営業の鎌田様の案内で、上記ビルの3階の東京銀座ショールームで体験してきました。

このようにとても綺麗なショールームです。

この日は、鎌田さん以外にも上司の方二人が同席されて説明してくださいました。
VRだけでなく、アーキトレンド全般のお話も聞かせていただきました。

で、実際に体験させていただいたんですが、ARCHITREND VRの映像の表現力、素晴らしいですね。
前回紹介したALTAも良かったのですが、比較しても、かなり綺麗。

そしてVRのコントローラーの操作もしやすく、空間の移動や建材、色の変更もかなりスムーズでした。

この動画のように(iPhoneで私が撮影したものを編集なしでそのまま掲載しています)、右の黄色いビームみたいので素材を選んでボタンを押すと色を変更できます。

青い方で進行方向への移動も可能です。これがかなりスムーズなんですよね。

もちろん、VRの壁やカウンターなどに触るとブルっと震えるのでそこに物質があるのもわかるし、ドアを開けるときはドアノブに触れて開けるような動作をすると開けられる、という感じなので、かなりの没入感がありました。また外から見たり、鳥観(上空からみる)、バルコニーから下を見ると庭を眺めることもできます。

分譲マンションでも採用されているようで、デベロッパーによっては、ドローンを飛ばし窓から見える景色を撮影し、それをVRに再現するってこともしているようです。景色が売りのマンションだったら、どのように見えるかは重要ですものね。

 

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まとめ

ARCHITREND VRはいかがでしたでしょうか?

福井コンピュータの方と話していて思ったのは、工務店のことをよく考えているなってことです。
個々の工務店とのつながりを大事にして情報収集もしているので、欲しいと思うものを作ってる感じがします。

それと営業力がありますねー。

私は全然買う気はなかったのですが、色々お勧めされてなんか購入を検討しちゃいました(笑)
営業されても嫌な感じにならないのがうまいな、と。
体験したい工務店の方はこちらから、お問合せください。全国の拠点があるようです。

これでVR CADソフト紹介シリーズは終わりですが、他のVRを体験したらまたやるかも。
もし、うちも取り上げてほしい、というメーカーの方いらっしゃったら(いないかな笑)、こちらの問い合わせフォームからご連絡くださいね。可能な限り、伺って体験するようにいたします。

個人的には、家づくりのツールとしてVRは非常に期待しています。
一番のハードルは複数での体験が難しいことですね、そしてヘッドマウントディスプレイはデカいこと、。
それが何かしらの技術でクリア出来たら、もっと定着するんじゃないかな、と思います。
3DTVの二の舞にならないようにメーカーの方は頑張ってほしいですね。

では!

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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