今回は、木造戸建て住宅の防水について話します。
昔は、木造の戸建住宅でベランダと言えば、建物に後付するタイプがほとんどでした。
木造での防水工法が確立してなかったからです。最近は、FRP防水、という工法の普及により、
ほとんどの木造住宅で、建築本体にバルコニーがつく形になりました。
これにより、デザインの幅が広まり、木造でも、ルーフバルコニーが出来るようになりましたが、
一方で、漏水やメンテナンス面でのトラブルもあります。
施主として、ベランダ防水について知っておくべきことをまとめましたので、ご覧ください。
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1.頻繁にメンテナンスが必要
Frp防水は、紫外線などによる劣化を防ぐため、表面にトップコートが塗られています。
このトップコートのメンテナンスが、早くて5年くらいから、必要になります。
もちろん、瑕疵担保保険で10年間の防水保証はあるのですが、早めのメンテナンスが推奨されています。
2.ルーフバルコニーなどには、向かない
FRPには、大面積用の工法もあるのですが、あまりお勧めはしていません。
鉄筋コンクリート造と違い、建物が動きやすい木造の場合、ガチガチに固めたFRPの防水層は、地震などの動きに追随できず、破損する可能性があります。面積が大きくなるほど、そのリスクは、高くなります。
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3.バーベキューは出来ません。
FRP防水は、飛び火認定といって、準防火地域でも使える仕様のものもあります。
これは、近隣が火事の時の飛び火に対しての防火性能の認定です。
じゃあ、バーベキューも出来そうですが、原則、火を使うことは出来ません。
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もしやりたい場合は、上記のような無煙グリルなどを利用するとよいですね。
(近隣にもご迷惑にならないですし)
4.意外にまたぎ高さが必要
これは、どの防水工法で必要ですが、瑕疵担保保険の基準で、
水上から12センチ上がったところをサッシの水切り下端にしなければなりません。
そのため、工法にもよりますが、バルコニーにいくためには、床から20センチ以上(階段一段分)、跨ぐ必要があります。
ちなみに、水勾配は、以前は、1/50と決まっていたのですが、最近、メーカーの指定の工法であれば、1/100でも可能となりました。
水勾配とは、水がうまく流れるためにとる勾配のことで、
1mの距離がある場合、
1/50なら、2cmの高さが必要なとこを、
1/100なら、1cmで済みます。
短い場合は、たいしたことないのですが、
5mとかの距離があると、5cmの差がでるので、ルーフバルコニーなどでは、どれだけの水勾配をとるか?
は重要になってきます。
5.お勧めの防水工法は?
メンテナンスが必要なことを了解してて、小さい面積のバルコニーなら、FRP防水でも、十分です。
でも、メンテナンスはあまりしたくない、または、ルーフバルコニーなど大面積の場合は、鋼製の防水をお勧めしています。
スカイプロムナードなどの鋼製の防水工法は、屋上緑化も可能で30年程度までは、防水のやりかえなどの必要はありません。
FRP防水よりは高くなりますが、初期の施工費プラス、一回目のトップコート塗り費用分くらいで、施工可能です。
ちなみに、大手ハウスメーカーは、防水には、独自工法を採用する場合が多いです。
へーベル、積水など、鉄骨系のハウスメーカーは、独自のシート防水を採用しています。
木造の一条工務店は、工場生産で、モルタルで成型したユニットを現場で組み立てるそうです。ジョイントには、frpを使います。
スウェーデンハウスは、外付けの木製バルコニーですね。
防水的にはもっとも安全、と言えますが、木自体の塗り替えなどは、必要ですね。
(スウェーデンハウスで建てるのは、メンテナンスを楽しめる方じゃないと、無理ですよね)
では!
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