こんにちは!
一級建築士の船渡亮(ふなとあきら)です。
私は2013年から、1000人以上の間取り診断・家づくり相談を行っております。
私の間取り診断に参加してくださった方に、参加の動機をお聞きすると、ほとんどの方が「一生の買い物なので、後悔したくなかった」と回答されます。
ほとんどの方にとって家づくりは初めてだし、一回限りです。後悔したくないのは当たり前ですよね。
間取りの大幅改善率70%以上
私もその思いに応えるべく、毎回、真剣に間取り診断に取り組んでいます。多くの方は、「間取りのブラッシュアップ」を望まれて間取り診断に参加されます。現状の間取りで問題ないか?を最終的にチェックしたい、というご希望ですね。
ただ、私が診断して問題あり、と診断するのは9割以上、そして、階段の移動など大幅な改善が必要になる間取りは7割以上。ほとんど改善しなくて良い、という間取りは1割にも満たない、という結果です。
「あのまま間取り確定していたら、と思うとゾッとします」
これは間取り診断後によく頂く感想です。
確かに、ゾッとするような間取りは多いのかもしれません。
ゾッとする間取りが多い原因
担当の設計者が、計画している間取りについて、
- どのように暮らすことができるか
- いかに敷地条件を最大限活かしているか
- 他の間取りとのメリット・デメリットは何か
をしっかりプレゼンしてくれれば、施主だって安心して間取り確定できます。
ただ実際は、間取りは作ってくれますが、説明はほとんどしてくれません。そもそも、設計者は、「この間取りでどんな暮らしが出来るか」を施主に説明する気がないんですね。
確かに大学でもそんなことは習わないし、会社からも要求されたことはありません。かっこいい図面に仕上げるテクニックや映える空間を設計する、という「即物的なこと」は、建築学科や住宅会社では学びますが、
- 冬でも日当りよく、夏でも快適に過ごせる
- 子供の朝の準備をストレスなくできる
- 子供のおやつの置き場所を確保す
- 雨の日でも洗濯物の干場に困らない
- 子供に気兼ねなく夫婦でセックスを楽しめる
といったことは、「些細なこと」「入居者が工夫すること」として片付けられていまいます。
本来、毎日の暮らしを楽しく快適にするのが、家づくりの目的のはずです。どのように暮らせるのかを理解できないまま間取り確定となってしまっては、住んでからも後悔の多い、ゾッとする間取りになるには無理はないですよね。
なぜ間取り本は使えないのか?
「家づくりコンサルタント」としては、ゾッとする間取りが多い方が仕事にもありつけます。
ただ私がサポートできる人数は年間120人程度が限界。
120人の間取りや家づくりは責任をもってサポートできますが、それ以外はブログやYoutube、電子書籍の提供のみです。
サポートなんて不要って方も多いかとは思いますが、ゾッとする間取りのまま、悩んでいる方もいらっしゃいます。
では、どうすれば良いのか?
間取り本で勉強するのも良いでしょう。
ただここだけの話、間取り本は沢山ありますが、役立つものはほとんどありません。
間取り集を見ても自分の敷地や条件に合うモノはほとんど見つからないし、またCasaBRUTUSのような雑誌は、豪邸すぎたり写真映えはするけど暮らしが見えないからです。
間取りの定番本と言われる飯塚豊著の『間取りの方程式』は勉強にはなりますが、どちらかというと教養本です。飯塚さんとも直接話したことはありますが、
「ハウスメーカーや工務店で建てる施主向けではない」
と仰っていました。もっと意識の高い人向けだそうです(苦笑)
いくら意識が高くてもこの本を参考に、施主が間取りを考えるのは無理があります。『間取りの方程式』は、恐らく『(設計事務所のための)間取りの方程式』なんですね。
「間取りで暮らす」の限界
『間取りで暮らす技術1 ~かしこく家事時短する動線の方程式~』は、そういう現状を踏まえた上で執筆した電子書籍です。
施主自身が間取りの中で暮らしてみて、シミュレーションを行い問題点を発見する。
このようなコンセプトの間取り本はこれまでなかったので、多くの注文住宅の施主の方に支持されました。実際、住宅本としては異例の129のAmazonレビューがついております。
ただ「間取りで暮らす」も万能ではありません。
問題点を発見した場合、それを良い方向に改善できるかは、住宅会社の提案力次第。
または施主自身が、間取りを考えるしかありません。
ブラッシュアップには向いているのですが、間取りの大幅な変更は難しい場合が多いです。
ガラケーの改善では、スマホになりません。
ガラケーをスマホに変えるための「何か」は、「間取りで暮らす」では提示出来ていませんでした。
ゴールはどこにあるのか?
日々、間取り診断で間取りを改善しつつ、住宅会社はなぜ、こんな「ゾッとする間取り」に行きついたのか?と思うようになりました。
「LDKは最低16帖、キッチンは対面が希望。和室は最低4.5帖は欲しくて、シューズクローゼットは必須。子供部屋は6帖ですね。部屋干し希望で、日当たりが良い方がいい、予算は2500万円」
こんな風にヒアリングして部屋を組み合わせ、条件をクリアする間取りを作る。
施主の要望通りの間取りにする、という意味では正解ですが、全体でみるとチグハグな間取りになりがちです。
なぜ、そうなるのか?
理由は、ゴール(間取りの正解)が見えていないことにあります。
間取りには、失敗しない型がある
私が住宅設計や間取り改善をする時に、まず考えるのは、間取りのゴールはなにか?です。
どういう間取りにすれば、敷地条件を活かした上で施主の要望を満たせるのか?
それをまず検討します。
ゴールですが、私自身は計画ごとに全く違う「ゴール設定」していると思っていました。敷地条件や施主要望、予算などを考えてゴールを決めて、間取りを調整していきます。
毎回、違う間取りを考え改善提案している自分って極めてクリエイティブな仕事をしているな、と思っていました。
ただ最近、気づいたんです。
間取りには、失敗しない型があることを。
これまでの改善案を調べてみると、その型を「カチッ」とはめることが出来ているものは、
かなりの確率で、参加者からの評判が高い「良い間取り」だし、自分も気に入っているものが多いんです。
私は良い改善案が出来ると、
「やった!俺って天才!」
と叫んで自画自賛するのですが、単に型にはめていただけってことですね。
ガラケーをスマホに変える魔法
「間取りの型」という視点で、『間取りの方程式』や様々な間取り集を眺めていると、その型にハマる間取りを多く発見しました。
逆に、建売住宅やチラシに掲載されているのは、型にハマらないものが多く、楽しく暮らせる間取りではありません。
型にハメることって、「型通り」という言葉の通りあまりクリエイティブなイメージがない言葉です。
ただ、どんな映画、小説、芸術にも型があります。
ちにみに、ほとんどのハリウッド映画は、「神話の法則」という型通りに作られています。
なぜ同じ型を使うかというと、人間が楽しんだり感動したりすることが実証済みだからです。
良い間取りの場合も同じです。間取りの型は、多くの施主がそこで暮らし、
快適であることが実証されています。
それを使わない手はありません。
まずは型にハメる。その上で必要であれば、崩したりズラしたりする。
これが良い間取りを作るコツです。
そして、型にハメるのであれば、間取りの専門家でない施主にも出来ます。
施主自身が間取りを考えなくても、このような型にハメて欲しいと住宅会社に言えば、その検討はしてもらえます。
ゴール(型)を知ることで、大幅な間取り改善が可能になる、ということです。
ガラケーをスマホに変える魔法は、「間取りの型」にあったんですね。
「型」にハメれば、全部解決?
「間取りの型」と「間取りで暮らす」
この2つのツールがあれば、施主と住宅会社で良い間取りを作ることは出来そうです。
ただ、他にも施主が知っておくべきことはいくつもあります。
日当りや収納、家事動線など「型」だけでは解決しない問題もあります。
そして「型」以外の改善方法なども、(営業秘密にしたいところですが)公開したいと思うようになりました。
そうなると電子書籍では情報量的に難しいし、施主自身も「しっかり学ぶ」という思いをもって参加してもらった方が良い、と考え、間取りの学校、という場を設けることにしました。
それが「間取りカレッジ」です。
間取りカレッジとは
それでは、「間取りカレッジ」の中身を紹介します。
基本コンテンツは、4部構成の動画講座になります。
【01 SPEC】
安全で快適な家にする方法
全150分構造・断熱・換気・日当り・防水・基準法
「間取りカレッジ」と言いながら、最初の講座は日当りや構造・断熱・防水・換気・建築基準法に関することです。
間取り以前の住宅の根幹に関わる部分についてまず学んで頂きます。
「はやく間取り学びたいんじゃ!」
という気持ちはわかりますが、「ゾッとする間取り」が出来る原因には、この根幹がダメなケースが多いです。
良い間取りが出来ても、地震で損壊したり、日当りが極端に悪ければ意味がありません。
まずはこの根幹を理解しましょう。
- 耐震等級2の住宅が倒壊した理由
- 絶対、やってはいけない工法とは
- 中気密はやめた方が良い理由
- ダメな工務店が使えない2つのスキルとは
- エコハウスにするための窓配置3つの基本
- 快適な住宅のために必要な断熱仕様
- 一種換気では不十分!全ての部屋に新鮮な空気で満たす方法
- 雨漏りの70%は、○○で起きている
- お勧めの軒の出寸法
- 危険な屋根形状の雨漏り対策とは
- 知らないと損をする3つの建築基準法
- 日当りの4つのポイント
- 日が全く入らない間取りとは?
- 距離別、光の入り方シミュレーション
- 自分でできる日影ソフト紹介
サンプル講座
地震に強い家にするための2つのポイント
【02 OUTLINE】
間取りを大枠で考える
全307分程度:配置計画・間取りの型・階数・階段・LDK・玄関・洗濯・家相
「間取りカレッジ」で最も重要なセクションになります。
間取り検討の初期段階で、施主がすべきなのは「視野を広げる」ことです。
そのうえで、間取りを1つに絞り込んでいくことが大事です。
「視野を広げる」には、間取りの4つの型や、玄関、階段、リビング階、キッチンや洗濯動線などの型も知っておく方が良いです。
細かい検討に入る前に、自分達の計画はどの型にハメるべきか?
そのうえで、どういう可能性が考えられるのか?を検討するための知識を紹介します。
- 間取りでなにを優先すべきか?
- 間違いない4つの間取りの型
- 型にハメた間取りのビフォーアフター事例
- よく見るけど残念な間取りの型
- 和室とLDの組み合わせの考え方
- 平屋で○○をしないと夏はキツイ
- 勾配天井、吹き抜けの適切な配置の方法
- 2階建てで失敗しないの3つのポイント
- 3階建てで後悔しない4原則
- 2階リビング 5つの注意点
- 階段計画のセオリー
- 階段の7つの特徴
- リビング階段のデメリットを克服する方法
- 建売間取りにしないには、〇〇が大事
- 超狭小住宅で使う禁断の階段
- いつまでの綺麗な玄関のための3つのセオリー
- タイプ別、洗濯動線を最適化する方法
- セックスレスにならない間取りにする3つの視点
- 家相や風水で後悔しないマインドセット
- 鬼門を無力化する2つの方法
【03 DETAIL】
間取りをブラッシュアップする
全153分:動線・収納・窓・ドア配置・家具配置・外観・防犯・空間
間取りの大枠が見えてきたら、細かい部分を詰めていきましょう。
間取りで暮らして問題点を発見し、窓やドア、収納などを最適に配置し間取りをブラッシュアップしていきます。
- 間取りで暮らす方法
- 外観をかっこよくする窓配置
- 窓ガラスの透明・型の選び方
- かっこいい外観にする方法
- 景色や抜けを意識した空間にする方法
- ドアは、〇〇を想定して計画する
- 後悔しない収納の基本
- 戸建てに必要な10の収納場所
- 必要な収納量を知る方法
- 収納の5つの裏技
- モノ別に収納の奥行を最適に
- ○○を減らせば、収納は増える
- 空き巣に狙われやい敷地の7つの条件
- 建物に侵入させない3つのポイント
- 空き巣狙いが浸入しない窓配置
- 失敗しない色選びの5原則
- 簡単に開放的な空間を作るには
- 失敗しない照明計画の基本
- エアコンの位置をどう決めるべきか
サンプル講座
ドア配置の3つのルール
【04 ROOMS】
各部屋を最適化する
全300分:リビング・ダイニング・キッチン・主寝室・子供室・洗面所・トイレ・書斎・和室
各部屋別の間取りのポイントや注意点、アイデアをまとめました。
間取りの大枠を変えずに使えるテクニック中心にまとめています。
- 開放的なリビングにする方法
- 会話の弾むダイニングにするためのコツ
- キッチンの5つの型を徹底解説
- カッコ悪くて不快な主寝室とは
- 主寝室の収納の考え方
- 将来、安心な子供部屋の作り方
- 子供部屋を分割する場合の注意点
- 子供部屋はどこまで小さくしても良いか?
- 予定外の子供ができた場合の間取り対策
- 洗面所を最大限に活かす配置とは
- 快適なトイレにするためのポイント
- 和室の型を学び、らしさを演出する
- 将来の寝室に使える和室を作るには
- テレワークに最適な書斎の計画とは
- 男の隠れ家的な書斎とは
- スタディースペースの作り方
ここまでが、基本コンテンツで全て動画講座になります。
「間取りカレッジ」の参加者は、会員サイトでこれらの動画を無期限に視聴することが出来ます。
これらの基本コンテンツでもかなりのボリュームですが、「間取りカレッジ」には、いくつかの特典を用意しています。
私の間取り診断事例の中から、公開の許可を頂けた事例については順次、公開を行います。
・事例を元にコンパクトに解説する
・診断動画をそのままシェア
と2つのパターンを想定しています。
現在、公開許可を頂いている事例は50以上あるので準備が出来次第、公開していきます。
サンプル講座
間取りのビフォーアフター
2つの特徴
さてコンテンツの紹介は以上で終わりですが、この「間取りカレッジ」には、一般の書籍や教材とは違う2つの特徴があります。
■参加型コンテンツ
1つ目は、参加型の講座であることです。
基本コンテンツは動画講座ですが、特典のオンラインサロンやLINEの質問権を使うことで、講座内の疑問を解消したり、追加コンテンツを要望することが出来ます。
また「間取りカレッジ」受講後に間取り診断に参加された場合、(あなたさえよければ)「間取りカレッジ」の講座内であなたの間取りが紹介されることもあります。
積極的に参加してみてくださいね。
■進化型コンテンツ
2つ目は、コンテンツが追加されていく進化型コンテンツであることです。
特典2:間取り診断事例紹介では順次、診断事例が追加されますし、特典3:オンラインサロンでは、週に1,2回記事が更新されます。
まずは基本コンテンツの講座を受講して頂き、その後はオンラインサロンに参加したり診断事例紹介などで継続的に学ぶことが出来ます。
間取りカレッジの参加費は?
「間取りカレッジ」の参加費は、14,800円(一括支払い)です。
分割支払いも可能で、30回分割を選ぶと、月々500円で参加できます。
(分割の支払い総額は、15,000円)
間取りカレッジ 概要
まとめますね。
■基本コンテンツ
全15時間の動画講座
01 SPEC 安全で快適な家にする方法(全150分)
02 OUTLINE 間取りを大枠で考える(全307分)
03 DETAIL 間取りをブラッシュアップする(全153分)
04 ROOMS 各部屋を最適化する(全300分)
■共通特典
1.秘伝!間取り改善の方程式(30分)
2.間取り診断事例紹介(78分 順次追加予定 )
3.オンラインサロン かえるけんちく間取り研究所への参加権
4.LINEで講座に対して質問や要望ができる
5.間取りで暮らす技術1(PDF版)
6.動画内PDFダウンロード(書き込みあり、書き込みなし)
■価格
一括支払い 14,800円(クレジットカード、銀行振込)
分割支払い 500円/月~(支払い総額:15,000円)
参加者の90%が大変満足・満足と回答
現在、150名が参加している間取りカレッジですが、満足度アンケート参加者の90%が、「大変満足・満足」と回答しています。参加者の感想を紹介しますね。
また、スライドのデータを印刷して都度参照できることが大変ありがたいです。
他の本やハウスメーカーのカタログでも間取りは紹介されていますが、こうしたベースとなる間取りの解説はなかなかないと思います。また、将来の子育てや老後にわたるところまでイメージしやすいのも参考になりました。
また、理想の間取りイメージを作ることができた。
また改善のための意見も頂いておりますので、今後、コンテンツをブラッシュアップしていく予定です。
最後に
6年前に一度、間取りの講座を検討したことがありました。
ただ当時は、どのような講座にすべきか?見えてない部分がありました。
また講座に最適なプラットフォームもなかったんですよね。
今回は、「間取りの型」を突破口にすることで、間取り改善の技術の再現性はぐっと高まったのではないかと思います。
また、Teachable という海外のプラットフォームを使えるようになったことも大きいです。
こちらは、Udemyと同じような教育コンテンツのプラットフォームです。
動画再生のスピード調整なども可能で、スマホアプリでも快適に視聴できます。
また1000人以上の間取り診断の経験から、工務店、ハウスメーカーで家を建てる方の共通した間取りの悩みや、気づきにくい問題点も知っています。
それらを出し惜しみなく紹介しているのが、この「間取りカレッジ」です。
納得いく間取りを決める具体的な知識と方法
について、この講座を通してお伝えしていきたいと思います。
では、講座内でお会いしましょう!
ありがとうございました。
船渡亮