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ツーバイフォー工法のデメリットとは

かえる家づくりスクールの読者さんから、ツーバイフォー工法の欠点を教えてほしい、 という質問がありました。

検討している建築会社さんが、ツーバイフォー工法が得意なのだそうです。

 

私は、在来工法もツーバーフォー工法(枠組み工法)も、 どちらも設計経験があるので、 住宅は、在来がいい、ツーバイフォーがいい、 みたいな感覚はありませんでした。 どちらも基本を守れば、良い家が建ちますし、その逆も言えます。

ので、あえて言うならば、、、という感じですが、 3つの欠点(というか特徴)を上げさせていただきます。

 

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その前に、軽く利点(メリット)を紹介しますね。

 

1.地震や台風に強い面構造である。

2.設計・施工がマニュアル化させれいて、施工精度のばらつきが少ない

3.高気密高断熱化しやすい。

4.簡単に「省令準耐火」にすることが出来、火災保険が安くなる。

 

一般には、この4つがメリットになります。 ただ、この点について在来工法が劣っているか?というと、 これは、工務店、ハウスメーカーによります。

在来工法でも、本質を理解している建築会社なら、 地震や台風に強く、施工精度が高く、高気密高断熱で、省令準耐火な家は作れます。

ただ、ツーバーフォーの場合は、 これらが工法的に普通に出来る、という部分がメリットです。

では、欠点(デメリット)の話をしましょう。

 

目次

1.施工中の雨に弱い

在来工法と違い、2×4は、1階から壁を立ち上げていく感じで、 上棟するまでに時間がかかります。

そのため、途中に雨が降ると躯体が濡れてしまします。

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日本ツーバイフォー建築協会より

ただ、最近は工場でパネル化したものを一気に立ち上げるのが、 一般的になっています。 これなら、2,3日で屋根までいきますので、工期短縮にもなり、 建築会社にも施主にもメリットがあります。

道路が狭いと、搬入することが出来ないので注意が必要ですが、 可能なら、パネル化工法にするのが良いでしょう。

 

2.背の高い窓や建具をつけられない

在来工法は、柱と梁で組む工法ですが、2×4は、面(壁と床)で成り立っています。

壁は連続する必要があるので、開口部がある部分には、かならずマグサが入ります。 マグサとは、開口部の上部つく9~23センチ程度の下がり壁と思ってください。

通常の家であれば、特段、問題はないのですが、 天井までの建具にしたい!(最近、流行りです)というのには、対応しにくくなっています。 (出来ないことはないですが、そのために階高さを上げなければならないので、  あまりやりません)

そのため、モダンなデザインを追求する多くの建築家は、 2×4よりは、在来工法を選びます。

 

3.角に開口部を設けられない

建物の角に出窓などの開口部を設けるような住宅をみたことあると思いますが、 そういうデザインは、基本、2×4では出来ません。

在来工法でも、角には壁があった方が良いのですが、なしとする方法はあります。

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上記写真の在来工法の家では、角部分は筋交いのみとし、壁をなくしています。

これにより、開放感は出しつつ、耐震性を確保しています。

こういうことは、ツーバイフォー工法では出来ません。

 

私が感じる欠点(デメリット)は、 この3つくらいです、

昔は、 気密性の高い工法であるツーバイフォーは、日本の風土に合わない、 と言われていた時期もありました。

でも、今は、在来工法でも高気密高断熱を普通に実現していますし、 壁内結露などの欠点は、克服しています。

ツーバイフォーは、増改築が難しい、とも言われていますが、 在来工法でも、構造計算する物件が増えており、それらは構造検討しない限りは、 増改築は出来ません。

それは、ツーバイフォーでも同じです。

このように、以前よりも、ツーバイフォーと在来工法の違いは少なくなっています。

ので、建築会社を選ぶ時は、工法というよりは、 建築会社、ハウスメーカーがどれだけその工法を熟知していて、 本質を見極めた家づくりをしているか?で判断するのが、良いと思います。

では!

 関連記事:ツーバイフォー住宅の8つの特徴

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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