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2030年の温暖化ガス排出目標20%削減をやめるべき理由。

政府は、温室効果ガスの排出量を2030年までに、 13年比で20パーセント削減する目標を、 6月のドイツで開かれるサミットで発表するそうです。

政府は2030年までの温暖化ガス排出量を、

13年比で20%前後削減する新たな目標を打ち出す方向で調整に入った。

6月上旬にドイツで開く主要7カ国(G7)の首脳会議(サミット)で表明する見通し。(日経新聞より)

温室効果ガスの排出量を減らす、 ことについて、異論がある人は少ないと思うのですが、 問題はその手法。どうやって、減らすか?ですね。

CO2を大量に出す石炭、液化天然ガス(LNG)、石油の火力発電は5割半ばと、

現状の約9割から大幅に減る見通しで、それだけで温暖化ガスの削減は13年比で10%台半ばとなる。

これに省エネ対策の効果などを上乗せし、20%前後の削減をめざす。各国が提示している削減目標に、 遜色ない水準にしたいと政府は考えている。 (日経新聞より)

20パーセント削減の内訳としては、

15パーセント程度

発電時に温室効果ガスを出す、石油、石炭、LPGの量を減らし、

温室効果ガスを出さない、 原発や再生可能エネルギーを増やす

5パーセント程度 

 省エネ対策による

 

ここで、気になるのが、原発を再稼働すること、です。

 

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もし、原発を再稼働しない場合、先ほどの20%という目標はどのようになるのでしょうか?

 政府のデータで簡単に計算してみましょう。

 

2030年のエネルギーのバランスの政府試算は、(ベストミックスというらしい)

化石燃料       55% (-35%) 

原子力発電      20%

再生可能エネルギー  25%

 

この組み合わせで、化石燃料15%の削減 +省エネ対策5% =20% となります。

 

では、原子力発電なしで計算すると、

化石燃料       75% (-15%)

再生可能エネルギー  25%

比率で計算すると、、、

化石燃料6.4%の削減+省エネ5%=11.4%

 

環境省の予測値によると、再生可能エネルギーの割合は、 30%になると出ています。

 

こちらを採用すると、、、

化石燃料       70% (-20%)

再生可能エネルギー  30%

比率で計算すると、

8.5%の削減+省エネ5%=13.5%

となります。

確かに、温室効果ガス20%削減と、 温室効果ガス13.5%削減、では、インパクトは違うけれど、

原発ありで、20%削減と、

原発なしで、13.5%削減であれば、僕らはどっちを選べばよいのでしょうか?

 

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出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2015年版

 

ちなみに、2012年の世界各国の温室効果ガス排出量を100とすると、 日本の割合は、3.7%

先ほどの削減量を世界の割合で考えますと、

削減量20%の場合、3.7% ×20%=0.74%

削減量13.5%の場合、3.7% × 13.5%=0.49%

この差は0.25%

原発を再稼働させることによって得られる温室効果ガスの削減量は、世界的にみると、0.25%しかない、ということになります。

世界全体の排出量に対して、0.25%の排出量の影響って、 原発を再稼働することよりも、大きいのか?

と、正直、思います。

僕なら、例え目標値が、欧米の水準に及ばないとしても、原発リスクのない未来を選びたい。

皆さんはいかがでしょうか?

 

では!

 

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この記事を書いた人

家づくりを通して、ライフスタイルをデザインして欲しい、という思いから、このブログを立ち上げました。二児の父でもあり、家事もバリバリこなすイクメンです。
一級建築士 / インテリアコーディネーター

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